第五十四幕!疑惑の陣中

文字数 8,236文字

雪舞い散る丸山の本陣。イソンノアシは、先生がいなくなったことを官軍に知られないように、細心の注意を払っていた。
しかし、そんなことは何の意味もなすはずがない。
雪愛は、ニペソツ山に待機する土方へ、先生を帯広へと追い払ったことを伝えた。それに付け加え、AIMの戦略や動き、事細かな情報を彼に提供するのである。
それを聞いた土方は歓喜に溢れていた。そして、敵の作戦をこちらが把握していると思われないように、味方にすらその事実を隠して、あたかも自分が考えた策略のごとく全軍に指令をだした。
こうして官軍は、何の前触れもなくAIMが陣を敷く丸山へと攻撃を開始。先生が山に仕掛けていたトラップも、悉く破壊して山頂へと迫る。
一方のAIM軍は、トラップも悉く見抜かれ、更には各所に配置していた補給や伏兵すらも撃滅されてしまう。それから2時間もしない内に丸山は陥落。イソンノアシは、急いで兵を立て直し、ウペペサンケ山まで撤退を余儀なくされた。
毒事件、先生の裏切り疑惑、そして官軍への敗北。これらのせいで、AIM軍は大いに乱れることになってしまう。先生が消えた参謀部内は特に荒れ、対処法や戦略について意見がぶつかり合っていた。そんな一枚岩ではなくなったAIM幹部らに、苦言を呈した男がいた。
カネスケである。
彼は、先生ならこうするだろうと考えた策を提案。それにアイトゥレも賛同したことで、その策がもちいられることになり、ウペペサンケに攻め込んできた官軍を追い返すことには成功した。
しかしながら、帯広へ引き返すのか、それとも交戦を続けるのか、そういった根本的な問題の解決にまでは至っていない。
そんな状況にカネスケは、イソンノアシの意向を確認しながら、意見をまとめようと尽力していた。だが、雪愛がこれを放っておくはずがない。彼女は次なる手を考え、実行に移していくことを決めた。





ウペペサンケ山から丸山を見渡すと、悠々となびく官軍の旗が翻っていた。
カネスケは、仕事だとキレものだが、プライベートだとだらしない一面もある。彼は普段通り、なんの警戒も怠らずに訓練へと足を運んだ。
その隙を見計らい、雪愛は彼の天幕へと侵入。乱れた布団の上には、彼の金髪と結夏の物であろう長いオレンジ色の髪の毛が、ちらほら見受けられた。
雪愛は考える。
2人を共犯に仕立て上げるか、それともカネスケ単体に狙いを定めるか。部屋を見渡しつつ、彼らの落ちていくシナリオを想像。まとめて潰すことを決めると、そそくさと2人の髪を採取する。それから、使用するヒ素と同じ物をカネスケのベットの下に隠す。
そして誰にも気付かれないように、天幕の裏側から抜け道を使い、自分の持ち場へと戻ろうとした。
しかし、その途中、偶然にも紗宙と遭遇する。


「雪愛!おはよう!」


「ん、あ、おはよ!」


雪愛は、いつも通りに元気に振る舞う。
紗宙がたわいもない話をしてきたが、用事があるからと嘘をついて彼女を遠ざける。それから急ぎ、次の策略の準備を進めた。
紗宙は、どこかぎこちない雪愛の背中をまっすぐ見つめていた。





なんだか外が騒がしい。また官軍が攻め込んで来たのだろうか。
寝起きで気だるい身体を起こし、天幕の外に顔を出した。もういつの間にか空が真っ暗になっていた。何時間寝ていたのだろう。
寒空に凍えながらボケっとしていると、騒がしい声の正体が、俺のよく知る人物達であると確信した。
カネスケとサクである。


「俺はやってねえって言ってんだろ!!」


「あ?この金髪はお前しかいねぇだろ?」


どうやら喧嘩をしているようだが、嫌な予感しかしない。
俺は、急ぎ準備を整え、ざわついている広場へと走った。





広場に着くと、皆は既にイソンノアシの天幕へと集結していた。中へ入ると、ベットに倒れ込むイソンノアシ、怒鳴り散らすサク、そして弁明するカネスケの姿があった。
俺が入ってくるのがわかると、サクの怒りの矛先はこちらへも向いた。


「おい。これはお前の指示か?」


唐突に言われて困惑する。


「なんのことだ?」


「お前は2度も親父の命を狙ったんだな。」


どうやら今度は、イソンノアシの晩飯に毒が盛られていたようだ。
そして、今回使われたのはヒ素。
無味無臭のヒ素は、さすがのイソンノアシでもわからなかったようだ。彼は、苦しそうにもがき苦しんでいる。


「医者に診てもらったところ、まだ安全とは言い切れない。お前らのせいで親父が死ぬかもしれない。どうしてくれる?」


「適当な言いがかりをつけるのも大概にしろよ。」


「言いがかりだと?
じゃあこれを見てから言え!!」


サクが皿を突きつけてくる。その皿には、イソンノアシが食べていたヒ素入りスープが盛られていて、その中には髪の毛のようなものが入っていた。


「蒼。お前なら、その金色の髪をみて理解できるよな。」


俺は首をかしげる。
すると彼は怒鳴りつけてくる。


「とぼけるな!!それはカネスケの髪に違いない!奴は、真が謹慎になったことに逆恨みをして、親父を殺そうとしたんだ!!!」


するとカネスケが反論する。


「俺がそんなことするはずないだろ!」


俺は、カネスケの方を見なかった。なぜなら、彼がこんなセコいことする奴じゃないことくらい100も承知だからだ。その代わりにサクを見る。


「サク。お前が俺たちを消すために、あえて毒を撒いたのではないか?」


そう言い返すと、彼も負けじと意見を突きつけてくる。


「ふざけんなよ。そいつの天幕でも、全く同じヒ素が見つかったのも事実。その女好きのボンクラ以外に犯人はいない。」


サクの毒舌がまた強まっていく。カネスケも半端なくイラついていることだろう。俺たちが何を言っても、サクは聞く耳を持ってくれない。
挙げ句の果てにはこんなことを言い出した。


「そこまでやってないと言うなら、坊主にして誠意を見せたらどうだ?
そしたら少しは信用してやってもいいぞ。」



それを聞いた俺は、頭に血が上り、目の前の風景が虚ろになり始める。自分でもわかるが、もうこいつを殺す以外、この胸糞悪い気分を晴らす術はない。そう思うしかなかった。
すると、俺よりも早くカネスケがサクに歩みより、彼のことをぶん殴った。
この行動には、俺もイソンノアシもAIM幹部たちも、そして当事者であるサク自身も呆気に取られていた。
カネスケは、サクを見下した。


「もう少し、俺たちのこと信じてくれよ。」


カッコつけたわけではない。その言葉には、一緒に命をかけて戦ってきた仲間に信用されず、罵倒され続けた悔しさと悲しみが籠っていた。
そして、俺が内心感じていた想いと同じであった。


「てめえ、殴ったな...。」


サクは立ち上がり、部屋にあった木の杖を握りとる。
そしてカネスケに近づく。


「サク...。やめるのじゃ...。」


イソンノアシの掠れるような叫びは彼の耳には届かない。


サクは、カネスケの顔面を木の杖で殴打した。カネスケはその場に倒れ込み、サクは彼の真上から何度も杖を振り下ろした。それに対して、カネスケはあからさまな抵抗をしようとはしない。
このことからも、彼は悪意でサクを殴ってないことがわかる。
焦ったアイトゥレやユワレなど、AIMの幹部たちがサクを抑え込もうとする。
しかし、サクは手を止めようとしない。彼は俺に似ているところがあり、自分が敵だと感じた奴には容赦のかけらもないのだ。
サクは、カネスケを殺そうとしている。俺は、親友に殺意を向けている戦友の顔を、隠し持っていた特殊警棒で容赦なくフルスイング。サクは血を撒き散らしてその場に倒れる。
今度は俺が彼に馬乗りになって、警棒でボコボコにしようとする。だが、そうなる前に典一と龍二に押さえ込まれて阻まれてしまう。
イソンノアシの天幕の中は、俺とカネスケとサクの件で一時は大騒動に陥った。
目の前が真っ白になった俺とサク。お互い信頼している仲間たちに抑え込まれて大事には至らなかったものの、手を離せばまた殺し合いが始まるのではないかという緊張感に包まれている。
ピリつきを超え、稲妻のような激しい痛みとも取れるこの空気の中、ヒ素事件の被害者であるイソンノアシが仲裁に入った。


「皆、ワシが不甲斐ないばかりで申し訳ないが、争いはよすのじゃ。
この状況こそ、官軍の思う壺ぞ。」


全く持ってその通りである。
しかし頭が真っ白になっていた俺には、そんな当たり前のことすらも霞んで見えていた。


「親父。こいつら死刑でいいよな。AIMの害でしかないぜ。」


サクも同じく頭が真っ白になっているようだ。


「サク。お前の軍を思う気持ちはわかるが、冷静になるのじゃ。こういう状況が統率力が物を言う戦争という集団行動において、敵に隙を作ることになる。」


サクは、イソンノアシの言葉を聞き、多少は落ち着きを取り戻した。
俺は、まだ怒りに脳を支配されていたが、カネスケがふらふらになりながら立ち上がるのを見て、少しばかり落ち着きを取り戻した。
イソンノアシは、俺に向かって辛そうな表情を浮かべて。


「蒼どの。申し訳ないが、今後は革命団一行を作戦会議に参加させることは控えさせてもらう。」


「なぜです?
俺たちは何もしてないのに。」


彼は、不本意ながらもと言った口調で話す。


「やったやってないはおいておくのじゃ。疑惑が出た以上、お主らが犯人でないということが証明できるまでは、周囲の動揺を防ぐためにも、参謀部においても重要な作戦決定権は渡すことができない。」



納得できなかったが、カネスケはうつむきながら頷いていた。
俺は、悔しくて地面を殴りつける。サクがこちらを疑いと哀れみの視線で見下してきていた。
そして、俺たちが一枚岩でなくなり、どんどんと崩れていく姿を見ていた雪愛は、この状況に笑みを浮かべる反面、悲しい気持ちにも陥るのであった。





一方その頃。東京では、また新たな動きが見受けられていた。
神導党の党首であり、内閣総理大臣の大口常丸(おおぐち じょうがん)は、以前にまして政策内に教団の意向を盛り込み始めていた。
例えば、代表的なものが、誹謗中傷および否定的発言禁止法である。
一見良さそうな法律に見えるが、教団はこれを利用して、自分らを否定する人間をことごとく誹謗中傷罪で検挙。前科および実刑を与えて社会的に潰そうと画策した。
他には、禁酒禁煙禁欲法なるものが作られた。これは、酒とタバコを悪習だと弾圧。愛煙家や酒好きは風紀を乱すという理由で場合によっては懲役刑にもするというものだ。それ以外にもグラビア、AV、ソープ、ファッションモデル、アイドルなど、少しでも性の要素が見え隠れするものも弾圧の対象になった。
国民は不満を募らせ、一時は過激なデモも行われた。けど、その不満がたまる過程こそ教団の狙い通りで、法律の一文には例外を設けた。それが、ヒドゥラ教に入信したものは、階級が上がるごとに禁欲から解き放たれるという文言だった。
幸福や欲求に飢えた国民らは、次から次へと教団へ入信。信者の数は大幅に増えたいった。
これらの教団と大口総理の卑劣な野望をなんとでも阻止しようとするのが、平和の党である。
その党首である矢口宗介は、先生の友人だ。
国会では、与党である神導党と野党である平和の党の対立が、一層激しさを増していた。特に平和の党の議員が謎の失踪を遂げ、無惨に毒殺された事件は、大口総理が教団に依頼して行ったことだと密かに噂が立ち、矢口はそれを厳しく追求していた。
それ故に、彼は教団から命を狙われる息苦しい毎日を送っていた。





そんな彼の元に、AIM軍が大雪山で札幌官軍と戦闘状態に入ったという知らせが届いたのは、先生が謹慎を命じられる約5日前のことであった。
その日の晩。公務を終えた矢口は、平和党の幹事長である石井重也(いしい しげや)と彼の用心棒をしている奥平睦夫(おくだいら むつお)を行きつけの料亭へと呼び出した。
矢口がロビーで本を読んでいると、2人がこちらへとやってきた。


「党首。大事と聞き急いで馳せ参じました。」


石井は、遅くまで有識者との会合をしていて、疲れが顔に出ているようだ。
奥平は、常に周囲に目を配り、教団の信者や暴漢がいないか目を光らせている。


「幹事長。忙しい中で呼び出して悪かったな。」


「いえ、私も50を過ぎております故、不本意ながら疲れが顔に出てしまうようです。ですが、心は決してくたびれてはおりませんので、お気になさらないでください。」


石井は、党にとって欠かせない存在であり、矢口が一番信頼している人物だ。


「そうか。それは心強いな。」


石井にとっても、矢口は若くて聡明で尊敬できる年下の上司といったところだ。


「して党首。大事とは一体何事なのでしょうか?」


矢口は石井に頭を下げていった。


「北海道へ行って、諸葛真に会ってきてくれないか?」


石井はまさかの命令に驚きを隠せない。


「なんと!あの革命家達に会いに行けというのですか?」


「そうだ。今、この国の民衆は、彼らを国家転覆を狙うテロリストと呼び、まるでゴミを見るかのような目線で見ている。しかし私は違う。彼らこそ、今後この日本国が生き残るか死ぬかの重要な鍵を握っていると考えている。幹事長もそうお考えじゃないのか?」


「ええ、おっしゃる通りでございます。多数の意見に惑わされ、教団や悪い政治家、そしてヤクザの言いなりになったロボットのような人間達より、彼らの方がよっぽど国を愛し、現実と向き合っていると私も考えております。」


「そういうと思ったよ。だから、中央は私に任せて、彼らの正義と国づくりを近くで見ながら報告して欲しいのだ。」


「なるほど。しかし、幹事長である私が席を開けても良いのでしょうか?」


「ああ。むしろ幹事長にしかお願いできない。」


矢口は、石井の性格をよく知っている。彼でしかこの難関ミッションを成し遂げれる者はいない。そう思ったから、ナンバー2である役職者の彼を派遣することにしたのだ。


「わかりました。必ずや諸葛真の元までたどり着き、彼らの国づくりを見届けてまいります。」


それを聞いた矢口は安堵した。
石井は少々頑固なところがあるので、断られたらどうしようかと不安な部分もあった。


「そうか、引き受けてくれて助かった。よろしく頼んだ。」


「党首。それと私からもお願いがあるのですが。」


「なんだ?」


「奥平も共に連れていって良いですか?」


奥平は、一瞬こちらをチラ見したが、相変わらず周囲の状況に目を光らせている。


「もちろん。北海道までの道中は非常に危険だ。幹事長1人で行かせるわけがなかろう。」


それを聞いた石井は、すぐに奥平をこちらへ呼んで話に加わらせた。
それから矢口は、この計画の詳細を小声で説明。石井らは、今夜から銚子港経由で北海道まで向かうことになった。


「航空機の国内線が廃止された社会とは、過酷な物ですな。」


「仕方がないことだ。こんな時代を早く終わらせる為にも、我々はこの腐れきった国家をひっくり返さなくてはならないのだ。」


矢口はそう言うと、石井と奥平を北海道へと送り出すのであった。
日本国が崩壊する日は近い。彼自身も政治家として、今後の身の振り方について考え始めることになる。





寒さが落ち着くことを知らない北海道大雪山。ウペペサンケ山のAIM本陣では、ヒ素によって倒れ込んだイソンノアシをサクが看病していた。
サクは、苦しそうな表情で倒れこむ親父の姿を見ながら、毒を盛った犯人への執念に燃えていた。
AIMを潰そうとしているのは、青の革命団しかいない。札幌官軍との戦争のどさくさに紛れて、軍を乗っ取るつもりなんだ。彼はそう思い込み、蒼やカネスケを消し去る方法を考えていた。
イソンノアシは、もう時期還暦を迎える。戦時中でまともな医療を受けさせてあげられない中で起きた悲劇だ。それもあり、必ずや犯人を処刑にしようと計略を考えこんでいた。
その時である。外から激しい銃声が響き渡った。どうやら官軍がこの山にまで迫ってきたようだ。
サクは、部下に指示を出し、予定通りの防御体勢を整えるように命じた。それから自らも武器を持ち、出陣しようと勇んで天幕を出た。
だがそこで待っていたのは、陣地のすぐそばまで迫り、こちらに激しい銃撃を加えてくる官軍の姿であった。
サクは、流れ弾で負傷。急ぎイソンノアシを背負ってその場を離れた。
それからユワレの部隊に救出されて山を下山。これによって、ウペペサンケ山まで官軍に取り返されてしまった。





本陣を然別火山群まで移したAIM軍。度重なる敗北で兵士達の士気は低下。参謀会議においても不満と批判が爆発。中でもサクとアイトゥレの意見が対立して、中々まとまりがつかなくなっていた。
イソンノアシの症状も悪化を辿り、床から起き上がることもままならない状況に陥ってしまう。
そんな中、革命団の面々はといえば、反逆者の汚名を着せられ、参謀会議では意見すら言わせてもらえず、隅っこに追いやられるような状況が続いていた。
俺とカネスケは、天幕の柱に寄っかかりながら、退屈な論争を半目を開けて聞いていた。


「なあ蒼。俺たちどうすれば良いんだろうな?」


「さあな。あのバカ息子には、何を言っても聞いてもらえないだろ。」


サクが一瞬こちらを振り向いたような気がした。
カネスケは焦ってこちらを見てきたが、俺としてはサクが仮にも刃を向けてくるようなら、正当防衛で殺してしまえば良いとくらいにしか考えていなかった。
だから俺は、逆にサクを殺意のこもった目つきでガン見し続けていた。


「おい、あんまり挑発するなよ。あいつに恨まれているのはお前だけじゃないんだぜ。」


「尖っていないと揚げ足を取られる。」


「まあそうかもしれないけどさ。」


そんなカネスケを他所に、俺は毒を盛った人物が誰なのかを必死に考えていた。
毒を盛った犯人の目的はなんなのだろうか。俺たち革命団を貶めようと企む誰かなのか。それとも、たまたま偶然的に革命団のメンバーがターゲットになったのか。そもそも目的は、AIMを潰すことなのか、革命団を消すことか。今まで様々な組織と対立してきたがゆえに、犯人像と目的を絞り出すのが困難になっていた。
こんな時に先生が居てくれればと、何か行き詰まると彼に頼ることを考えてしまうのだ。
味方が大ピンチに陥っている時に、リーダーのくせに何もできない自分に嫌気がさしてきて、イライラがこみ上げてきた。
すると、不毛な言い合いを続けているAIM幹部らの方から、サクの小言が聞こえてきた。


「あーあ。味方に毒を盛るような不届きものが居たおかげで、せっかくの作戦が台無しだぜ。」


それを聞いた俺は、天幕を思い切り蹴飛ばして外へ出る。あまりも大きな物音に、その場にいた全員が萎縮する。
サクは、相変わらず嫌味な顔でこちらを見ていた。





外へ出ると、またもや雪愛が誰かと電話でやり取りをしている。彼女は俺と目が合うと、焦ったように電話を切り、参謀室の中へと入っていく。
いつも一体誰と電話しているのだろうか。以前は札幌に住む知人と言っていたが、こんな時によくそんな気になれるものだ。呑気に電話なんかしやがってクソめ。普段ならそんな言葉が頭によぎるところだが、今はそれすら思い浮かばないくらい意気消沈していた。





外気は、天幕の中と比べ物にならないくらい冷えていて、タイミングが悪く暴風雪が吹き荒れてきた。俺は、遭難しないように気をつけながら、自分の天幕へと帰ってきた。
すると、明かりがついていて、中には人がいるようだった。それに気づくと、さっきまで意気消沈していた気持ちが一瞬で殺意に変わる。
きっと毒事件の犯人に違いない。腰にさしていた拳銃を構え、ゆっくりと天幕の入り口に近づく。そして勢いよく仕切りをこじ開けて中へ入り、真正面にいる誰かに銃口を向けた。


「うわ!!!!!!」


そんな声が天幕に響き渡った。冷静になって前を見ると、そこには極悪非道な犯人とはほど遠い、大切な人の姿があった。


「びっくりさせないでよ。ただでさえ物騒なのに。」


「なんだ...。紗宙か。」


俺の中から一気に緊張感が抜け、ついその場に座り込んでしまった。


「ねえ。寒いから閉めて。」


やれやれといった感じで天幕の仕切りを閉めた。


「なんでここにいるんだ?」


「最近元気ないから心配だった。」


「いや、大丈夫だから心配しなくて良いよ。」


だが彼女には、何もかも見透かされているようだ。隣に座ると、彼女は俺の手を握り、こちらを見つめてきた。
それはまるで、私がいるから安心してと言っているようだった。





(第五十四幕.完)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

・北生 蒼(きたき そう)

本作シリーズの主人公であり、青の革命団のリーダー。

劣悪な家庭環境と冴えない人生から、社会に恨みを抱いている。

革命家に憧れて、この国を変えようと立ち上がる。

登場時は、大手商社の窓際族で、野心家の陰キャラサラリーマン。

深い闇を抱えており、猜疑心が強い。

自身や仲間を守るためになら手段を選ばず、敵に残忍な制裁を加えて仲間から咎められることも多い。

非常に癖のある性格の持ち主ではあるが、仲間に支えられながら成長していく。

仙台にて潜伏生活中に、恋心を抱いていた紗宙に告白。

無事に彼女と恋人関係になった。



・袖ノ海 紗宙(そでのうみ さら)

青の革命団メンバー。

蒼の地元の先輩であり、幼馴染でもある。

婚約者と別れたことがきっかけで、有名大学病院の医療事務を退社。

地元に戻ってコンビニでバイトをしていた。

頭も良くて普段はクールだが、弟や仲間思いの優しい性格。

絶世の美人で、とにかくモテる。

ある事件がきっかけで、蒼と共に旅をすることになる。

旅の途中でヒドゥラ教団に拉致監禁されるが、蒼たち青の革命団によって無事救出される。

そして蒼からの告白を受け入れ、彼とは恋人同士の関係になった。


・直江 鐘ノ助(なおえ かねのすけ)

青の革命団メンバー。

蒼の大学時代の親友で、愛称はカネスケ。

登場時は、大手商社の営業マン。

学生時代は、陰キャラグループに所属する陽キャラという謎の立ち位置。

テンションが高くノリが良い。

仕事が好きで、かつては出世コースにいたこともある。

プライベートではお調子者ではあるが、仕事になると本領を発揮するタイプ。

蒼の誘いに乗って、共に旅をすることになる。

結夏に好意を抱いており、典一とは恋のライバルである。


・諸葛 真(しょかつ しん)

青の革命団メンバー。

蒼が通っていた自己啓発セミナーの講師。

かつては国連軍の軍事顧問を務めていた天才。

蒼とカネスケに新しい国を作るべきだと提唱した人。

冷静でポジティブな性格。

どんな状況に陥っても、革命団に勝機をもたらす策を打ち出す。

蒼の説得により、共に旅をすることになる。

彼のおかげで今の革命団があると言っても良いくらい、その存在感と功績は大きい。

革命団のメンバーからは、先生と呼ばれ親しまれている。


・河北 典一(かほく てんいち)

青の革命団メンバー。

沼田の町で、格闘技の道場を開いていた格闘家。

ヒドゥラ教団の信者に殺されかけたところを蒼に助けられる。

それがきっかけで、青の革命団に入団。

自動車整備士の資格を持っている。

抜けているところもあるが、革命団1の腕っ節の持ち主。

忠誠心も強く、仲間思いで頼りになる存在でもある。

カネスケとは結夏を巡って争うことがあるが、喧嘩するほど仲が良いと言った関係である。


・市ヶ谷 結夏(いちがや ゆな)

青の革命団メンバー。

山形の美容院で働いていたギャル美容師。

勝気でハツラツとしているが、娘思いで感情的になることもある。

手先が器用で運動神経が良い。

灯恵の義理の母だが、どちらかといえば姉のような存在。

元は東京に住んでいたが、教団から命を狙われたことがきっかけで山形まで逃れる。

流姫乃と灯恵の救出作戦がきっかけで、革命団と行動を共にするようになる。

山寺の修行で投げナイフの技術を取得。持ち前のセンスを活かして、革命団の危機を何度も救った。

蒼や先生は、彼女のことを天才肌だと高評価している。

革命団のムードメーカー的存在でもある。


・市ヶ谷 灯恵(いちがや ともえ)

青の革命団メンバー。

結夏の義理の娘。

家出をして生き倒れになっていたところを結夏に助けられた。

15歳とは思えない度胸の持ち主。

コミュ力が高い。

少々やんちゃではあるが、芯の通った強い優しさも兼ね備えている。

秋田公国に拉致されたところ、革命団に助けれる。

それがきっかけで、共に行動することになる。

戦場では戦えないものの、交友関係を作ったりと、陰ながら革命団を支えている。

先生から才を認められ、彼の弟子のような存在になりつつもある。


・関戸 龍二(せきど りゅうじ)

青の革命団メンバー。

『奥州の龍』という異名で恐れられた伝説の不良。

達也に親族を人質に取られ、止むを得ず暴走天使に従っていた。

蒼と刃を交えた時、彼のことを認める。

革命団が達也から両親を救出してくれたことに恩を感じ、青の革命団への加入を決める。

寡黙で一見怖そうだが意外と真面目。

そして、人の話を親身になって聞ける優しさを兼ね備えている。

蒼にとって、カネスケと同等に真面目な相談ができる存在となる。

真冬の北海道でもバイクを乗り回すほどのバイク好き。


・酒々井 雪路 (しすい ゆきじ)

青の革命団メンバー。

かつては政治家を目指して、東京の大学で法律を学んでいたが、少数民族の為に戦いたいという思いから北海道へ渡り、AIMに参加する。

ツーリングが趣味で、それ故に機動部隊へと配属されてしまう。

だが、そこで龍二と出会い、彼の紹介で青の革命団へと加入。蒼や先生とともに、新国家の憲法作成することになった。



※第三十八幕から登場

・イカシリ

青の革命団メンバー。

AIM軍の腕利きのスナイパーで、アイヒカンの部隊に所属していた。

射撃の腕は一流で、雪愛(美咲)から密かにライバル視されている。

南富良野で蒼と一緒に戦った時、彼に才能を認められ、次第と行動を共にすることが多くなる。そしていつの間にか、蒼の配下のスナイパーとなり、彼の元で官軍と壮絶な銃撃戦を行う。

服が好きで、アイヌの伝統衣装を自分でアレンジして作った服を着こなしている。



※第三十六幕から登場

・間宮 恋白 (まみや こはく)

青の革命団メンバー。

麟太郎の娘で、年齢は4歳。

生まれたばかりの頃、麟太郎が官軍に捕えられてしまい、母子家庭で育つ。

紋別騎兵隊が街に侵攻した時、母親を殺され、更には自分も命を狙われるが、サクの手により助けられた。

それから灯恵の力により、北見の街を脱出して、一命を取り留める。

命の恩人でもある灯恵のことを慕っている。また彼女から実の妹のように可愛がられており、「こはきゅ」という愛称で呼ばれている。



※第四十四幕から登場

・間宮 麟太郎 (まみや りんたろう)

青の革命団メンバー。

恋白の父親で、元銀行員。

網走監獄に捕らえられていたが、AIMの手により助け出された。

娘が灯恵により助けられたことを知り、何か恩返しがしたいと青の革命団に参加する。

経済について詳しく、蒼からは次期経済担当大臣として、重宝されることになる。

また長治とは、監獄で共に生活していたので仲が良い。



※第五十一幕から登場

・許原 長治 (ゆるしはら ちょうじ)

青の革命団メンバー。

元力士。北海道を武者修行していた時、AIMに協力したことがきっかけで、網走監獄に捕らえられていた。

囚人達からの人望が熱く、彼らをまとめ上げる役を担っていた。

AIMに助けられた後は、青の革命団に興味を持ち、自ら志願する。

典一と互角にやりあうほど喧嘩が強く、蒼や先生からの期待は厚い。

監獄を共に生き抜いた間宮と、その娘の恋白とは仲が良い。



※第四十三幕から登場

・レオン

紗宙が飼っている茶白猫。

元は帯広市内にいた野良猫であったが、紗宙と出会い、彼女に懐いてAIM軍の軍用車に忍び込む。

大雪山のAIM陣で紗宙と再会して、彼女の飼い猫になった。



※第五十二幕から登場

・石井 重也 (いしい しげや)

青の革命団メンバーであり、日本の国会議員。

矢口宗介率いる野党最大の政党、平和の党の幹事長を勤めている。

党首である矢口から命を受け、用心棒の奥平とともに北海道へ渡航。先生の紹介で蒼と会い、革命団への加入を果たす。

政治に詳しい貴重な人材として重宝され。雪路とともに、新国家の憲法作成に携わっていくこととなる。

頑固で曲がったことが嫌いな熱い性格だが、子供には優しいので、恋白から慕われている。

元青の革命党の党員でもあり、革命家の江戸清太郎と親しい関係にあった為、革命家を志す蒼に強く共感していく。



※第五十四幕から登場

・奥平 睦夫 (おくだいら むつお)

青の革命団メンバー。

平和の党の幹事長である石井の用心棒として、共に北海道へ渡航。先生の紹介で蒼と会い、革命団への加入を果たす。

石井とは青の革命党時代からの知人で、かつて彼の事務所で勤務をしていた。その頃、江戸清太郎の演説を聞きに来ていた蒼にたまたま遭遇している。

普段は物静かだが、心の中に熱い思いを持った性格。



※第五十四幕から登場

羽幌 雪愛(はほろ ゆあ)

札幌官軍三将の豊泉美咲が、AIMに潜入する為の仮の姿。

青の革命団について調査する為に、蒼や先生に探りを入れたり、時には彼らの命を狙う。

その一方で、スナイパーとしてAIM側で戦に参戦。戦力として大いに貢献。紗宙や灯恵と仲良くなり、彼女らに銃の手解きをする。

また、その関わりの中で紗宙の優しさに触れ、スパイであることに後ろめたさも生まれてしまう。

性格はポジティブで明るいが、裏に冷酷さも兼ね備えている。



※第三十五幕から登場

・矢口 宗介 (やぐち そうすけ)

国会議員で、先生の旧友。

27歳の若さで初当選を果たし、33歳で野党最大の政党である平和の党の党首まで上り詰めた。

温厚で正義感が強く、日本国を腐敗させた神導党と激しく対立。神導党の後継団体であるヒドゥラ教団から、命を狙われている。

内からの力だけでは日本国を変えられないと判断して、旧友である先生が所属する革命団に未来を託すべく、石井と奥平を北海道へと派遣した。

蒼や先生にも負けず劣らずのロン毛が特徴。



※第五十四幕から登場

・イソンノアシ

AIMの首長であり、英雄シャクシャインの末裔。

サクの父親でもあり、温厚で息子思いの性格。それ故に、AIM軍や統治領域の民衆からの人望が厚い。

諸葛真が大学生の頃、遭難から救ったことがきっかけで、彼とは親友の仲になる。

サクの和人嫌いというトラウマを克服させる為に、彼を革命団の案内役に任命した。


・サク

イソンノアシの息子で、英雄シャクシャインの末裔。

毒舌で攻撃的な性格。

実行力と統率力、そして軍才があるので、AIM関係者からの人望が厚い。また父を尊敬していて、親子の関係は良好。

しかし、交戦的で容赦がないので、札幌官軍からはマークされている。

かつては、温厚かつ親しまれる毒舌キャラだったが、恋人を官軍に殺されたから変貌。和人を軽蔑して、見下すようになったという。

殺された恋人と瓜二つの紗宙へ、淡い好意を寄せる。



・ミナ

サクの元婚約者。

アイヌ民族の末裔で、自らの出自やアイヌの文化に誇りを持っており、北海道を愛していた。

2年前、裏切り者の手によってサクと共に捕らえられる。

そして、彼の目の前で、松前大坊に殺された。



※第三十三幕と第五十幕で登場

・ユワレ

サクの側近であり、幼馴染でもある。

正義感が強く、曲がったことが好きではない性格で、みんながサクを恐れて諌めようとしない中、唯一間違っていることは間違っていると言ってのける存在。

また忠義に熱く、蒼から何度も革命団への入団オファーを受けるが、全て断り続けている。



※第三十三幕から登場

・アイトゥレ

AIM幹部の筆頭格で、イソンノアシやサクの代わりに、軍の総大将を務めることも多々ある。

歴史ファンで、特に好きなのが戦国時代。お気に入りの武将は本多忠勝。

道東遠征で、共に戦うカネスケの才を見抜き、別働隊を任せるなど、彼に軍人としての経験をつませる。



※第三十八幕から登場

・京本 宗男(きょうもと むねお)

北海道知事であり、札幌官軍の代表。

日本政府の指示の元、北海道の平和を守る為に、AIMとの紛争に身を投じた。

政府に忠誠を尽くす一方で野心家でもあり、いつかは天下を取ろうと画策している。

それ故に、紛争を理由に軍備の増強を図る。

人の能力を的確に見抜き、公平な評価を下すことから、部下からの信頼は厚い。

公にはしていないがヒドゥラ教団の信者で、土龍金友のことを崇拝している。



※第三十二幕から登場

・土方 歳宗 (ひじかた とししゅう)

札幌官軍三将の筆頭で、身長190㎝超えの大男。

京本からの信頼も厚く、札幌官軍の総司令官の代理を務めることもある。

武術の達人で、国からも軍人として評価されており、一時期は先生と同じく国連軍に所属していた経験もある。

北海道の治安を守る為にAIMとの戦争で指揮を取るが、特にアイヌやAIMを憎んでいるわけではない。

部下からも慕われていて、特に美咲は彼のことを尊敬している。また彼女と同様に松前の残虐非道な行為をよく思ってはいない。



※第五十一幕から登場

・豊泉 美咲(とよいずみ みさき)

札幌官軍三将の1人。

セミロングの銀髪が特徴的なスナイパー。銃の腕前は、道内一と言われている。

性格はポジティブで、どんな相手にも気軽に話しかけられるコミュ力の持ち主。

京本からの指示を受け、青の革命団の実態調査の任務を引き受ける。

キレ者で冷酷な所もあるが、非道な行為を繰り返す同僚の松前を心底嫌っている。



※第三十ニ幕から登場

・松前 大坊(まつまえ だいぼう)

札幌官軍三将の1人。

人柄はさておき、能力を買われて三将の地位まで上り詰める。

サクの恋人を殺害した張本人。

類を見ない残忍性で、AIMおよびアイヌの人々を恐怖に陥れた。

再びAIM追討部隊の指揮官に任命され、AIMと革命団の前に立ち塞がる。



※第三十ニ幕から第五十幕まで登場

・エシャラ

イソンノアシの弟で、サクの叔父に当たる人物。

元AIMの幹部で、考え方の違いから、札幌官軍に内通して寝返る。

サクとミナを松前大坊へ引き渡し、ミナの殺害に少なからず加担した。

温厚だが、自分の信念を曲げない性格。

AIMをえりもへ追いやって以降は、松前の手先として帯広地域を統治していた。



※第三十三幕〜三十四幕で登場

・御堂尾 神威 (みどうお かむい)

紋別騎兵隊の副隊長。

日本最恐の軍隊と恐れられる騎兵隊の中でも、群を抜く武勇と統率力を誇る。

しかしその性格は、冷酷で自分勝手で俺様系。

人を恐怖で支配することに喜びを覚え、敵対した者は、1人残らず殺し、その家族や周りにいる者、全てを残忍な方法で殺害。

また、騎兵隊の支配地である紋別の町では、彼の気分次第で人が殺され、女が連れさらわれていた。

その残酷さは、松前大坊と匹敵するほど。

結夏に因縁があるのか、執拗に彼女のことを狙う。



※第四十一幕から登場


・御堂尾 寿言 (みどうお じゅごん)

神威の弟で、紋別騎兵隊の隊員。

兄と同じく残忍な性格。

兄弟揃って紋別の町にふんずりかえり、気分で町の人を殺したり、女性に乱暴なして過ごしている。

食べることが好きで、体重が100㎏を超えている大男。

兄の神威と違い、少し間抜けな所があるものの、他人を苦しめる遊びを考える天才。

大の女好き。



※第四十二幕から第四十八幕まで登場

・北広島 氷帝 (きたひろしま ひょうてい)

紋別騎兵隊の隊長で騎兵隊を最恐の殺戮集団に育て上げた男。

『絶滅主義』を掲げ、戦った相手の関係者全てをこの世から消すことを美学だと考えている。

松前大坊からの信頼も厚く、官軍での出世コースを狙っていた。



※第四十六幕から第四十九幕まで登場

・仁別 甚平 (にべつ じんべえ)

黒の系譜に選ばれた者の1人。

カニバリズムを率先して行い、雪山で焚き火をして遭難者を寄せ付け、殺害しては調理して食べる、という行為を繰り返している。

特に若い娘の肉を好んで食す。

リンに狂酔しており、彼女の興味を一心に浴びる蒼を殺そうと付け狙う。



※第四十二幕から登場

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み