17.Night of the fallen angels - 堕天使たちの夜

文字数 1,261文字

*こちらは本編『Magnet』のあとがきページです。

本編を読む ⇒『Magnet』17. Night of the fallen angels **- 堕天使たちの夜




第8話で元恋人・キースに遭遇してしまったミシェルが『「彼」に電話をしてみようかな』と思いつくシーンがあったのを憶えておいででしょうか。

その「彼」を捜して三千里、じゃねえや、夜の街、というわけでございました。

ミシェルの過去、それを創造したのはかなり前になりますが、簡単なプロットを見ても、彼の過去・予定だけが何故かびっしりです。ここのエピソードも数時間で一気に書いてしまったくらい。実は陰の主役かもしれん笑


男娼、クリストファー通り、と聞いて、草間彌生さん著『クリストファー男娼窟(1984)』を思いつかれた方もいらっしゃるかも。

実際にそこがゲイや男娼のメッカだった、というのは知ってたんだけど、そこを舞台にするのは余りにもベタかいな、と当初は違う街角を用意しておりましたが、結局はミシェルの過去と「クリストファー通り」を交差させちゃいました。

まあ、草間さんへのオマージュということで。


ただ、現在のクリストファー通りに「彼ら」が立っているかどうかは解りません。治安の向上と共に、そういった暗部、アングラなカルチャーは失われてしまったかも。

今では街角に立つようなことはしないで、ネットを介しての「ビジネス」を展開しているんでしょうかね。

けれど、あえてリサーチもしませんでした。何故かと言うと、それでは即物的で味気ない気がしたから。

「夜の街角に立つ、美しい男娼の少年(青年)たち」というものにこそロマンを感じる性質(たち)なので、現実はどうあれ、そういう設定にしました。

だって夜の街から「娼婦」や「男娼」が消えてしまったらドラマにならないじゃないですか!笑 

いや、それはそれでドラマになるか。


それからもうひとつ。

ご存知のように「堕天使」はあくまでも「ルシファー」であって、「ミカエル」を「堕天使」と据えるのは間違い、と仰る方もいらっしゃるかもしれません。

これは、フィクションの世界に於いては「ルシファーとミカエルは双子」或いは「兄弟」と解釈することがあるため、そこから着想を得たものです。

対極にある筈の「天使」と「堕天使」。

でも「二面性」と捉えることも出来るよね?と思ったのと、まだまだ同性愛者を忌み嫌い、差別する人々は多く、彼らからしたら同性愛者は「悪魔」の化身みたいな存在かもしれないな、と。

そういった差別を受けた「大天使ミカエル」が、自嘲を込めて自らを「堕天使」と名乗っている、そういった意味合いを込めて文章にしました。

まあ、所詮は素人の書いたフィクションですから、そこらへんは生ぬるく見逃してやって下さいまし。




あ、今回のBGMを忘れてた。これで脳内補完、ヨロシクです笑

女性との絡みだけど、これ聴きながら妄想したんで☆

(だってこの頃のマックスウェル、ミシェルみたいなんだもん)


Maxwell / ...'Til The Cops Come Knockin'

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