(21)立花隼人の、「治療ロボット」機能

文字数 1,108文字

情けなくも「ロボットに逝かされてしまった」松本華奈は、翌日の朝までぐっすりと眠ってしまった。
目が覚め、少し背伸びをすると、今まで感じたことのないような、爽快感に満ちている。
「私は、まだ裸だ」と思って、横を見ると、ロボット立花隼人も全裸で横たわっている。

「目を閉じている」
「そういう時は、可愛いな」
「口を開くと、小憎らしい」

じっと見ていたら、触りたくなって来た。
「いいお肌であることは、昨日、身をもって体験した」
「抱かれただけで、私は、天国だった」

下半身を見た。
「生えていない」
「ロボットも子供設定かな、15歳の」
(昨晩、オバサンと言われたことを、まだ根に持っている)

「触ると・・・これも変化?」
「プログラムとか何とか言っていたな、よくわからない」
「要するに、女を選ぶってこと?」

手をそっと伸ばして「握って」みた。(すごくドキドキしたが)
「変化」はなかった。
腹が立った。
「オバサンには、反応しないってこと?」
「それは、年齢差別では?」
力を入れて握った。
それでも、反応はない。

そんなことをしていたら、ロボット立花隼人が目を開けた。
(松本華奈は、顏から火が出る思い、でも、離さない)
相変わらず、冷静な顏と声だ。
「局部の機能を知りたいのか?」
松本華奈は(真っ赤な顏で)、頷いた。
「うん、知りたい、どうなるの?」

立花隼人は、黙って「形状」を変化させた。
(松本華奈は、見とれ、見惚れた)
「ロボットなので、人間を妊娠させることはない」(まずは、当たり前のことを言った)
「ただし、ロボット立花隼人には、治療用ロボットの機能もある」
「女性の身体の諸症状に合わせた、最適の治療液を作り、注入することができる」

松本華奈の、小ぶりな乳房が揺れた。(多大な期待感で、興奮している)
「私に対しても、それは可能なの?」
「身体の悩みとか、健康上の悩みとか」
「頼めば、してくれるの?」
(対ロボットなので、性行為ではない、と自分に言い聞かせている)

立花隼人は、再び冷笑に戻った。
「昨日の触感で分析は終了している」
「改善できないことはない」
「ただ、そこまでする必要もない」

松本華奈は、ムッとした。
「じゃあ、私の悩みを言って見なさいよ!」

立花隼人は、小憎らしい顔で、言い放った。
「仕事ストレスからの不眠症」(そこまでは、容認した)
「2日間の便秘」(当たりだった、顏から火が出るほど、恥ずかしかった)
「それと、貧乳の悩み」(これには腹が立った、立花隼人を張り倒したくなった)

松本華奈は、カッとして、言い返した。
「マジに貧乳なおせるの?無理でしょ?」
「嘘言わないでよ!」

次の瞬間、立花隼人の腕が松本華奈の背中を捉えた。
そのまま、複雑、微妙な振動が発生している。

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