16.二日目の朝

文字数 923文字

二日目の朝。寝起きで重い身体をえっちらおっちら動かしながら、身支度を整える。
部屋を出て、フロントを横切ってホテルの外へ。スタッフさんがいたので、「早上好!(ザオシャンハオ)」と挨拶してみる。昨日の夜に少しだけ調べたのだ。すると、相手はゆっくり頷きながら「早(ザオ)」と返してくれた。「おはようございます」に対する「おはよう」みたいなものだろうか。

まだ朝なのに、外は既にとても暑い。水分補給はしっかりしていこう。
今日はまずは国立故宮博物館へと向かう。言わずと知れた台湾の有名スポットだ。地下鉄で士林駅まで行き、そこからバスに乗っていく。乗り換えの都度切符を買うのはさすがに煩雑なので、悠遊カードをまずは入手する。日本でいうところのPASMOやSUICAだ。お金を事前にチャージすることで、改札にタッチしてだいたいの交通機関を利用することが出来る。少しまごつくかなと思ったが、特に迷うことなく購入できた。

台北駅の地下鉄の改札口に向かう。そこに悠遊カードを買うことのできる券売機を見つけて購入する。カード代に100元。いくらチャージしておくかは迷ったが、500元にしておく。日本円にしてだいたい2300円。今日と明日の移動とその予備を考えるとそのぐらいで十分だろう。

士林へ行くために淡水信義線という淡水へ向かう路線に乗る。昨日に比べると車内は混んでいない。ただ、席に座れるほどではなかった。入口付近に陣取って、窓の外を見ながら到着を待つ。台北駅からは5駅の距離で、さほど待たずについた。

士林駅。今日は故宮博物館に行ったあとは、淡水へと向かい、最後に士林の夜市を見て回る。最寄りは剣潭という隣の駅となるが、またこの付近に戻ってくることとなる。

少し時間に余裕がありそうなので、駅の近辺を少し歩いてみる。台北駅周辺に比べれば、背の高い建物はいくらか減って、庶民的な雰囲気が少しあるように思う。ちらほらと日本語で書かれた店が目に入る。「懐かしいラーメン」と書かれた豚骨ラーメン屋があったりした。他、店は見当たらなかったのだが、たこ焼きのような匂いがしたりした。どこかでたこ焼きの屋台が出ていたりするのだろうか。それともそれによく似た食べ物が何かあるのだろうか。
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