真田源三郎の休日

[歴史]

9

19,648

0件のファンレター

【忙しい方のための三行粗筋】
信濃の国衆真田家の長男・源三郎信幸は「寄らば大樹の武田家」の元でそこそこ安定した生活を送っていたのだが、あるとき武田家はあっさり滅亡した。
じゃあってんで織田家に付いたら速攻で本能寺の変が起きて、最悪親友と槍を合わせることになるかもしれない状況。
16歳の少年はこの連続ピンチを無事に乗り越えられるのか?


【お時間に余裕がある方向けのしっかり粗筋】
信濃の小さな国衆(豪族)に過ぎない真田家は、甲斐の一大勢力・武田家の庇護のもと、どうにかこうにか生きていた。
……のだが、頼りの武田家が滅亡した!

家名存続のため、真田家当主・昌幸が選んだのは、なんと武田家を滅ぼした織田信長への従属!
関東守護となった滝川一益の配下となった真田家に対する周囲の風当たりはやや強め。
そんな折も折、一益主催の茶会に招かれた昌幸とその嫡男・源三郎信幸は、その席での伸るか反るかの大ばくち的な振る舞いから、滝川家の面々に気に入られたのだった。
特に源三郎を気に入ったのが、前田宗兵衛利貞、通称・慶次郎であった。

昌幸は織田家従属の人質として次男・源二郎を木曽へ送り、末娘を厩橋の一益の元へ置くことを決定。そして自身は旧領の砥石城へ、源三郎は信濃と上野の国境にある岩櫃城へと入った。

こうして昌幸は砥石城に座したまま、歩き巫女の情報網を使って世の趨勢を探る体勢を作り上げる。

そして天正十年の夏。
末娘の縁談が持ち上がったり、源三郎が慶次郎から個人的な酒宴に招かれたりと、平穏な時が流れていた。

しかし平和は短かった。「本能寺の変」の発生である。

父昌幸から、上州と信州の国境である北国街道碓氷峠へ向かうように命ぜられた源三郎は、事態が切迫していると判断。
飄乎として忍者を自称する出浦盛清と、配下のノノウ・垂氷に、厩橋城に人質として留め置かれている妹の救出を託しすと、自らは乳兄弟の祢津幸直らを引き連れ、農民に偽装して碓氷峠へ向かった。
 
これは、真田信幸による「慌ただしき十六歳の夏」の回述である。

※この作品は「お姫様倶楽部Petit(作者個人サイト)」「ノベルアップ+」「ステキブンゲイ」「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」でも公開しています

目次

完結 全42話

2021年10月27日 18:00 更新

  1. 宗兵衛殿

  2. 前田宗兵衛2021年10月15日
  3. 茶会2021年10月15日
  4. ヒシギ2021年10月09日
  5. 音痴2021年10月10日
  6. 拳骨2021年10月10日
  7. 碁盤2021年10月10日
  8. 証人

  9. 三十郎2021年10月10日
  10. 可憐な証人2021年10月11日
  11. 歩き巫女

  12. 砥石城2021年10月11日
  13. ノノウ2021年10月11日
  14. 走る少女2021年10月12日
  15. 付け文《ラブレター》2021年10月12日
  16. 返書2021年10月13日
  17. 菩薩2021年10月13日
  18. 火急

  19. 疾走する使者2021年10月14日
  20. 縁談2021年10月14日
  21. 比興《ひきょう》2021年10月15日
  22. うまやのはし

  23. この鹿毛と申すは2021年10月15日
  24. 厩の宴2021年10月16日
  25. 軍不可従中禦《ぐんはなかよりぎょすべからず》2021年10月16日
  26. 不幸な顔2021年10月17日
  27. おもてなし2021年10月17日
  28. 故宿人身《ゆえにじんしんにやどりて》

  29. 本能寺2021年10月17日
  30. 戦場2021年10月18日
  31. 暫時の自重2021年10月19日
  32. 故宿人身《ゆえに じんしんに やどりて》2021年10月19日
  33. 鬼武蔵

  34. 鬼が来る2021年10月20日
  35. 奇襲2021年10月20日
  36. 大宴会2021年10月21日
  37. 鬼武蔵2021年10月21日
  38. 他人事《ひとごと》2021年10月19日
  39. 碓氷峠《うすいとうげ》

  40. 否も応も2021年10月22日
  41. 杉の葉2021年10月23日
  42. 碓氷峠2021年10月23日
  43. 家内安全

  44. 嘘笑い2021年10月24日
  45. 手駒2021年10月24日
  46. 会心2021年10月25日
  47. あの長槍に貫かれて死にたい2021年10月25日
  48. 大喝2021年10月26日
  49. 今のところ2021年10月26日
  50. 家内安全2021年10月27日
  51. ※注記

  52. 用語注2021年10月27日

登場人物

真田源三郎信幸

この物語の語り手。

信濃国衆真田家の嫡男。

氷垂(つらら)

自称「歩くのが得意な歩き巫女」


ファンレター

ファンレターはありません

小説情報

真田源三郎の休日

神光寺かをり  syufutosousaku

執筆状況
完結
エピソード
42話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
戦国時代, 安土桃山時代, 時代劇, 一人称, 長編, 天正壬午の乱, 本能寺の変
総文字数
132,224文字
公開日
2021年10月09日 14:00
最終更新日
2021年10月27日 18:00
ファンレター数
0