第３０話
文字数 1,839文字
おまえは なにを
考えているのか わからない
母親をはじめ
周辺のかたがたから
繰り返し そう ゆわれて 育った
わたくしですが
なにを 思っても
自由だよと ゆわれたのは
今回が 初めてでして
喩え それが ここから
あしばやに 立ち去るための
N谷さんなりの 口述とは ゆえど
なんだか
否定されない すがすがしさ
のようなものを
おぼえまして
すがすがしかったです
すがすがしさ ついでに
わたしは 気がついてしまいました
なにを
考えているのか
わからない
わかりにくい
わかるかしら
わからない
そんな 人間に
憧れている ふしが
わたしには あるとゆうこと
むかしから
まざったり にじんだり
ただよったり ゆっくり
しみてみたり
させたいし
していたいし
そのほうが 優しいし
淋しいし それが とけあう感じなら
うれしいぶん おそろしい
にが
あまい
小春日和
感動
して
鳥肌
冷静と
情熱の間だと
ふつうの状態かなと 思うので
情熱よりの 冷静だとか すこし 灼熱よりの
冷淡 だとか
あぁ
健全とかは
わかりやすいです
逆に
不健全も
わかりやすい
犯罪とかは
すごく
わかりやすい
喩えば
わたしが 道を はずれるって
なんか ふつうじゃないですか
生い立ち的に
嫉妬とかも
わかりやすいと
思います
淋しい
とかも
あと
○るとかも
わかりやすい
〇〇とかも
〇ぱ〇ほ○とかも
すごく わかりやすい
逆に
〇ビ〇とかも
逆に わかりやすい
そして
男の人に
殴られちゃう
感じも
って
だけど
だけど ですね
わたしの
D V 被害って ほんとうは
わかりにくいんです
じつは
かっこよい とゆうか
じぶんで ゆっちゃ
だめでした ごめんなさい
もし 被害者が
いたでを 負うことで
ご褒美が もらえるとか
かわいそがられて
優しくしてもらえるとか
期待していたら
わかりやすすぎて
だめなのですが
わたしの被害者って
全然 被ったりしていなくて
能動的なんです
能動的
被害者とゆいますか
その
能動的 被害者を
実践した わたしの目的は
以前にも
お伝えしたような 気がしますが
第一には 特殊人間の考察でしたが
＊ のちに 特殊人間は 自分と 気づくので 検体違いでしたが
その根底には
わかりにくい人間への 憧れと
それの自己実現が あったのかもしれないなと
わたしは 気づきはじめたのです
あぁ
また とても 個人的な
こんな つまんない話をして
ごめんなさい
寒いですよね
カーテンを 閉めれば
まだ ましかしら
わたしは カーテンを
閉じようと 台所の流しに 近づくと
曇りガラスの
裂け目から 見える
真冬の宇宙は
S D の体内の
星座表のように 雑多な星々が
ひしめきあっていました
「 ほんとうのことに
気が つくとゆうことは
まさに 研究の成果だと 思うけれど
わたしにとって
生きるとは そうゆうことだから
生きる意味になると 思うけれど
ほんとうのことに
気が つくとゆうことは
なんだか いつも
さようならに 似ていて
淋しくも ありますのです 」
もしかすると
幼少期からの わたしの
淋しいは
母親の せいでもなく
一瞬の父たちのせいでもなく
幸せそうに映る 人々のせいでもなく
体内にある 星座表の廻りのせいでもなく
ただ
生きているから
わたしが
わたしを 見つめていたから
ミラクル少女の不思議を
きちんと 研究していたから
なのかも しれません
そして 今日を境に
これまで ずっと わたしの一部であった
胸部の ブラックホールも
もう わたしに
見つかってしまったのだから
このさき 起動することは ないでしょう
淋しい
さようなら
S淵さんも
N谷さんも
淋しい
さようならだ
そして あそこの
ハンガーにかけられた
コートの ポケットから
はみでた しわしわの
茶封筒
" 口封じ金 " も
わたしは 能動的被害者なのだと
気づいてしまったから 今となっては
もう 機能しない さようならです
わたしさ 〜
今夜 これから
駅前の うり坊に 行って
一番高い 酒を たらふく 飲んで
このお金 使っちゃおうと 思うんです
あなたは 行かないですよね
すると
曇りガラスの隙間から
三つの星が 駅前の繁華街の方角へ
崩れるように 堕ちるのが 見えました
「 大丈夫です。
貴女様の解り難さへの憧憬は、劣勢意識を起因とした、我心情を世間に理解って堪るか等と粋がる簡易な対決姿勢では御座いませぬから何卒御安心下さい。
吾輩の眼に貴女様はゲゲゲに映ります。空中から目線と感受されたら申し訳無い。」
「 ゲゲゲ？ 」
「 健気です。」
考えているのか わからない
母親をはじめ
周辺のかたがたから
繰り返し そう ゆわれて 育った
わたくしですが
なにを 思っても
自由だよと ゆわれたのは
今回が 初めてでして
喩え それが ここから
あしばやに 立ち去るための
N谷さんなりの 口述とは ゆえど
なんだか
否定されない すがすがしさ
のようなものを
おぼえまして
すがすがしかったです
すがすがしさ ついでに
わたしは 気がついてしまいました
なにを
考えているのか
わからない
わかりにくい
わかるかしら
わからない
そんな 人間に
憧れている ふしが
わたしには あるとゆうこと
むかしから
まざったり にじんだり
ただよったり ゆっくり
しみてみたり
させたいし
していたいし
そのほうが 優しいし
淋しいし それが とけあう感じなら
うれしいぶん おそろしい
にが
あまい
小春日和
感動
して
鳥肌
冷静と
情熱の間だと
ふつうの状態かなと 思うので
情熱よりの 冷静だとか すこし 灼熱よりの
冷淡 だとか
あぁ
健全とかは
わかりやすいです
逆に
不健全も
わかりやすい
犯罪とかは
すごく
わかりやすい
喩えば
わたしが 道を はずれるって
なんか ふつうじゃないですか
生い立ち的に
嫉妬とかも
わかりやすいと
思います
淋しい
とかも
あと
○るとかも
わかりやすい
〇〇とかも
〇ぱ〇ほ○とかも
すごく わかりやすい
逆に
〇ビ〇とかも
逆に わかりやすい
そして
男の人に
殴られちゃう
感じも
って
だけど
だけど ですね
わたしの
D V 被害って ほんとうは
わかりにくいんです
じつは
かっこよい とゆうか
じぶんで ゆっちゃ
だめでした ごめんなさい
もし 被害者が
いたでを 負うことで
ご褒美が もらえるとか
かわいそがられて
優しくしてもらえるとか
期待していたら
わかりやすすぎて
だめなのですが
わたしの被害者って
全然 被ったりしていなくて
能動的なんです
能動的
被害者とゆいますか
その
能動的 被害者を
実践した わたしの目的は
以前にも
お伝えしたような 気がしますが
第一には 特殊人間の考察でしたが
＊ のちに 特殊人間は 自分と 気づくので 検体違いでしたが
その根底には
わかりにくい人間への 憧れと
それの自己実現が あったのかもしれないなと
わたしは 気づきはじめたのです
あぁ
また とても 個人的な
こんな つまんない話をして
ごめんなさい
寒いですよね
カーテンを 閉めれば
まだ ましかしら
わたしは カーテンを
閉じようと 台所の流しに 近づくと
曇りガラスの
裂け目から 見える
真冬の宇宙は
S D の体内の
星座表のように 雑多な星々が
ひしめきあっていました
「 ほんとうのことに
気が つくとゆうことは
まさに 研究の成果だと 思うけれど
わたしにとって
生きるとは そうゆうことだから
生きる意味になると 思うけれど
ほんとうのことに
気が つくとゆうことは
なんだか いつも
さようならに 似ていて
淋しくも ありますのです 」
もしかすると
幼少期からの わたしの
淋しいは
母親の せいでもなく
一瞬の父たちのせいでもなく
幸せそうに映る 人々のせいでもなく
体内にある 星座表の廻りのせいでもなく
ただ
生きているから
わたしが
わたしを 見つめていたから
ミラクル少女の不思議を
きちんと 研究していたから
なのかも しれません
そして 今日を境に
これまで ずっと わたしの一部であった
胸部の ブラックホールも
もう わたしに
見つかってしまったのだから
このさき 起動することは ないでしょう
淋しい
さようなら
S淵さんも
N谷さんも
淋しい
さようならだ
そして あそこの
ハンガーにかけられた
コートの ポケットから
はみでた しわしわの
茶封筒
" 口封じ金 " も
わたしは 能動的被害者なのだと
気づいてしまったから 今となっては
もう 機能しない さようならです
わたしさ 〜
今夜 これから
駅前の うり坊に 行って
一番高い 酒を たらふく 飲んで
このお金 使っちゃおうと 思うんです
あなたは 行かないですよね
すると
曇りガラスの隙間から
三つの星が 駅前の繁華街の方角へ
崩れるように 堕ちるのが 見えました
「 大丈夫です。
貴女様の解り難さへの憧憬は、劣勢意識を起因とした、我心情を世間に理解って堪るか等と粋がる簡易な対決姿勢では御座いませぬから何卒御安心下さい。
吾輩の眼に貴女様はゲゲゲに映ります。空中から目線と感受されたら申し訳無い。」
「 ゲゲゲ？ 」
「 健気です。」
