プロローグ
文字数 1,365文字
バイト先から帰り、家に入ってすぐに父と母の落胆した声が聞こえてきた。居間の扉の隙間から、外に跳ねた黒髪の少年、蒼太は中を覗き込む。
そこには、ウェーブのかかったセミロングの少女が項垂れていた。
兄が帰ってきたことに気付き、少女は蒼太を睨みつける。
2018/01/22 14:49
蒼太は肩を竦め、二階の自分の部屋へと戻った。
海外で仕事中の両親が、夏休み期間中に珍しく帰宅。
問題は、受験生の妹の成績のことだ。
中学一年の頃までは文武両道、成績優秀。非の打ちどころもなかったが、最近人気のアプリゲームを初めてから勉強がおろそかになっている。
それを心配して、家政婦の島田さんが両親に伝えたのだろう。
そして、現在へ至る。
2018/01/22 14:52
そう言って、蒼太はベッドに横になった。
2018/01/22 14:55
翌日
2018/01/22 15:04
蒼太は朝食のパンを食べながら「相変わらず忙しい」と溜息をついた。
2018/01/22 15:05
妹の沙織は、落ち着きがない。
蒼太は肩を竦めると
2018/01/22 15:06
沙織が声を荒げて返す。
2018/01/22 15:07
視線を逸らす蒼太に、沙織が詰め寄る。
2018/01/22 15:09
沙織は頬を膨らませた。
それを見て、蒼太は溜息をつく。
2018/01/22 15:10
沙織は納得のしない表情で
2018/01/22 15:11
蒼太に言った。
2018/01/22 15:12
蒼太は深い溜息をつく。
2018/01/22 15:15
それを聞いて、沙織は鼻を鳴らす。
2018/01/22 15:16
蒼太は踵を返す。
2018/01/22 15:17
急に、沙織が大きな瞳から涙を流す。
2018/01/22 15:20
蒼太は呆れた顔をする。
2018/01/22 15:22
沙織はテーブルに顔を伏せた。
2018/01/22 15:23
蒼太は「もう泣くな」と頬を掻いた。
2018/01/22 15:24
沙織が目を輝かせる。
2018/01/22 15:26
蒼太の言葉に、沙織は首を横に振る。
2018/01/22 15:27
蒼太は首を傾げた。
2018/01/22 15:28