トリプル・オー・セブン、地虫鳴く吉祥寺

さいきん吉祥寺は上半身裸のものが多い。安心な街づくりに成功した事例といえよう。
しかし心配なことは、これから季節は過酷な暑さへとむかっていくということなのであり、衣類が汗を吸ってくれない以上、吸血系の虫におそわれる可能性が格段に増大するやもしれぬ、ということにある。
肌の発する匂いに誘われ集まり、ふんだんな栄養に虫どもが恵まれるからである。そのことで、吸血系の虫の繁殖率が、彼らにとっての好転へと導かれることもあるだろう。また、吸血鬼などというものが出現することもゼッタイにないとはいいきれない、それほどまでに上半身裸のものが多いのだ。
吸血系のものを誘引するということを除けば、やはり、安心な街づくりに成功したといえよう。
はじめは、さまざまな事由によって、上半身裸になれるものと、なれないものとの間で、分断が起きるのではないかという懸念が囁かれたが、それは杞憂におわった。

さて、HRだ。
席を立ち、職員室を出よう。