神は最悪の存在
文字数 3,872文字
――Danz:
tenma神の思考もついに来るところまで来ましたねwwwwww
――半蔵:
数日前にログインしたときは、金融システム構築中だとか抜かしてただろwwwそれが何でCIAwwwww
――tenma:
CIAの大軍が突然押しかけてきたのだよ。だが俺のほうが強い。危うく俺の副官が、調査しにやってきたCIAの連中を皆殺しにしかねない勢いだったのでな、猛烈な優しさを発揮したこの俺は、副官の敵殲滅スキルの発動を抑えてやったのだ。
――半蔵
美人大佐強スwwwwwwww
――リヴ:
もう何がなんだかwwwwwwwwwwwwww
――今井:
次は火星人の襲来だよね絶対w
――IORI:
CIAとホワイトハウスの話繋がってねえこのやろうwwwwww
――半蔵:
もしやこの世界はtenmaが支配していた?
――Danz:
知ってましたw<tenmaが世界支配w
――半蔵:
美人大佐キタ――(゚∀゚)――!!
――リヴ:
大佐はもう銃弾とかかわせる設定だよね?wwwwwwwww
ギルメンたちの挨拶も聞かず、天馬はさっさとログアウトした。
エリカがリクライニングチェアの横に立って見下ろしてくる。
あらゆる外交とは、常に紙一重のところにあるという興味深い実例だな。
エリカは自信なさげに口にして、自分の言葉をかみしめるように目を閉じた。
アメリカとの接近は悪い状況ではないが、反面でロシアの不信感を増幅させてしまう。かといってロシアにおもねれば、オーレス統一の前にアメリカ軍が立ちはだかってくることになる。地球統一の前には、いずれアメリカともロシアとも対決することはやむを得ないものの、今はまだ時ではない。
双方のバランスを上手く取れるほど、両国ともに甘い存在ではなかった。うごめく国際政治の綱引きのなかで、いずれにせよ最終的に事を決するのは、権力者たちの決断になってくる。それゆえまずオーレス統一にとってのベストシナリオを最優先しつつ、国際関係のバランスについては臨機応変な対応をしていくしかないであろう。
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