神の通訳
文字数 2,529文字
――Danz:
まさかの美少女首相現る!?
――今井:
そもそも本物なの?w
――リヴ:
tenmaが2人分操作してるんでしょwwwwww
――半蔵:
tenmaがネカマキャラ作ってた疑惑wwwww
――IVA:
(皆さんこんにちは! IVAと言います!)
イヴァはロシア語で挨拶した。
人見知りが激しいイヴァは、オンラインゲーム上では「!」を多用して積極的な印象があった。普段は引っ込み思案でも、直接面と向かって話さなければ、誰に怯える必要もないのだろう。イヴァの素をさらけ出せるのはゲームのほうなのかもしれない。
――IORI:
よろよろ!
――リヴ:
なんて言ってるの!? tenma通訳して。
――IVA:
(尊敬するtenmaさんと一緒にプレーできるなんて嬉しいです!)
――半蔵:
嘘つきすぎwwwwwwwwwwww
――リヴ:
適当すぎぃwwwwwwwwwwwwwwwww
――IVA:
(帝国で首相を務めています! tenmaさんのサポートがあるから何とかやれています!)
――tenma:
帝国で首相を務めている。神tenmaがいなくては帝国は成り立たず、神tenmaがいなくては帝国の軍事征服活動も進まない。神tenmaさえいれば、帝国はいずれ世界を統一し、地球政府を樹立できることだろう。
――今井:
いやいやいやいやw
――Danz:
なんか文章量違いすぎて嘘バレバレですけどwwwwwww
――IVA:
(『ファウストオンライン』でNo1プレイヤーがこんなに近くにいるなんてびっくりします!)
――tenma:
神tenmaがファウストオンラインNo1なのは空気のように当然であって、神tenmaはどこで何をやっても伝説として語り継がれてしまう。神tenmaは地球の歴史上において最大の偉人であることは揺るぎのない事実だ。
――IORI:
だから文章量このやろうwwwwwwww
――IVA:
(まだ15歳にすぎない私がやれているのは、本当にtenmaさんのおかげなんです。すごい人です!)
――tenma:
自分は15歳の美少女首相で、いざ戦闘ともなればアサルトライフルを持ち戦場を支配するヴァルキリーだが、自分は帝国の象徴であって、国家実務のすべてを取り仕切っているのは神tenmaだ。政府軍との戦闘も、国民管理のデータベース構築も、新しい金融システムの整備も、国際外交も、徴兵や軍事政策も、ありとあらゆる政策が神tenmaを中心にして動いている。神tenmaはもはや人間という分類ですらなく、何か途方もない異次元の存在に違いない。
――半蔵:
なんでこんなに分量違うんだよwwwwwwwww
――Danz:
途方もない異次元の神wwwwwwwwwwww
――リヴ:
もう通訳しなくていいですwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
――IVA:
(tenmaさん、とっても楽しそうなギルドですね!)
――IVA:
(はい、嬉しいです!)
――リヴ:
だからもういいってwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
――リヴ:
ん? 誰か知り合い?
――半蔵:
誰の知り合いだよ?
――IVA:
(こんにちは!)
――Danz:
ちわ。どちらさん?
――liz:
(ハロー。身内で盛り上がっているところゴメンなさい。世界の運命が掛かっている重大な話があってやってきたのよ)
侵入者は英語で挨拶してきた。
すかさず天馬が通訳する。
――Danz:
なんで世界の運命なんですかwww
――リヴ:
通訳勘弁してwwwwwwww
――半蔵:
いや英語なら俺もわかるけど、天馬の訳そこまで異常じゃねーぞ。実はそんなに盛ってなかった……?
――liz:
(一週間ぶりねtenma。軍備増強は順調かしら?)
――liz:
(ご名答。時間いい?)
――liz:
(暇人にしか見えないんだけど……。ホワイトハウスの伝言を伝えにきたのよ)
――半蔵:
なんだ? ホワイトハウスの伝言って……?
――リヴ:
結局tenmaの知り合いだったの。ていうか、tenmaって引きこもってるはずなのに、どうしてこんなに知り合いがいるんだろー??
――IVA:
(わかりましたtenmaさん。ヤマトサーバーで安いって評判の鉄鉱石を多めに仕入れて、今日はホワイトナイツサーバーに戻ろうって思います! また遊んでください!)
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