第31話

文字数 1,200文字

マスターと僕「…」
僕「大丈夫ですか?僕と一緒に歩いてるってことは…」

マスター「嫁はんが、先行っとるからな。俺はエエけどな?お前は、ヤバいやろ?」
僕「店員さんのご協力で…ギリセーフです。…既に、お相手が居ると言うのに仕事の延長線上で。甘えさせて貰ってます…」

マスター「アハハッ。大概ヤバいな。お前の、その感覚」
僕「…ダメな方の奴です」

マスター「キャハハッ。…それにしよか。今日はな?」
僕「おまかせします。フフッ」

僕「ぁ、電話が来ました…」
マスターは、エエからでろや。って片手でしっしっ。って。

僕「お疲れ様ですー。どうかしました?」
店員さん「川床ですっ!!

僕「そうですよ?川床って…ぁ、ごめんなs…」
店員さん「川床ですっ!!

僕「ぁ…切れた…」
マスター「…アカン奴やなぁー。似たようなもんやけどな?」
マスターと僕「キャハハッ」

中居さんに案内して貰って、大御所に近づくにつれ。歩き方がぎこちないような印象を受けて。

なんだ。マスターもこういうの苦手なんじゃん。って変な安心感。フフッ。話し声が大きくなってきて。

大御所「こういうのはな?順番や。今は無理せんでええ。無理せなあかん時に無理せーよ?今、出来る事。せーよ?」

何百回、聞いたか分からないお言葉。フフッ。ってなって。元気なのが分かった。とはいえ、元気な時しか知らないけど。

大御所の目線が、僕とマスターって順番。マスターの後ろに隠れているのを見て。フフッ。昔から変わらんな。って笑顔に受けて取れた。

マスター「…ダメな方の奴が来ましたっ!!
大御所「アハハッ。エエから座れて」

マスター「ありがとうございますっ!!

大御所「あのー。石垣が大雨で崩れるとはな。思って、無かったけどなぁー?」
僕「…不甲斐なさ。申し訳ございません…」

大御所「俺が重機で治したらなあかんかなぁー?思てたけどな。調子がエエんやったら、エエけどな?」
僕「…日々、心が折れています…」

大御所「心織れてるんやったら…エエけどな?」
僕「ありがとうございます…」

大御所「そういえば、お母さん来てくれてたな。律義なもんやな。会ったんか?」
僕「そうですね…。実家で…」

大御所「それやったらエエけどな?」
僕「はい。ありがとうございます…」
僕は他の人に譲って。飲み始めてた。代わる代わるお酌を、叔父さんに注ぎに来る。僕のだけじゃないんだ。叔父さんは。

大御所「わたすは、ベテランですっ!!
店員さん「わ、わたすは…わたすは…ビギナーですっ!!

大御所と店員さん「キャハハッ」
ほんとに、誰とでも仲良くなる。こっちがビックリしてしまう程に。スゲーなって。どっちもが、こういう時はこうしなさい。って。教えて貰っているような…。

集まったみんな。それぞれの「いやいやいやぁー」が数えきれなくなった頃。

大御所「そろそろ俺も帰るわ。楽しんでたらエエけどな。ほどほどに。せーよ」

右大文字。今年は見えるといいんですけどね。




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