第6話

文字数 520文字

若い女性「箱を私が開けていくので。棚を組み立てて下さい」
僕「そのようにします」

次々に梱包された箱からしまわれた棚が目の前に並んでいく。次々に組み立てていく。

オークションの金が鳴る。

ディーラーさんが価格を声に出す。道具屋さんは声にする人。サインを出す人。それぞれ。

僕は価格毎に表情を変えてみる。競り終わると俯いてみたり。首を傾げてみたり。あってるんだけど。

ディーラーさんはそれに気付いて。旧日本国の紋様を僕に向かって見せつけてくれた。

一度、驚いた表情を見せて手をついてお辞儀をする。

ディーラーさん「好きで来てるんやろーな?」
ディーラーさんと目があって。互いに笑顔。目の前に居た女性を一旦見てディーラーさんに驚いた表情を返す。

顔を赤くするディーラーさん。アハハハッ。

ディーラーさん「これは買うわ」
軸を手にして、ディーラーさんが落札した。ドヤ顔を僕に向けてくれたので恥ずかしがってみる。

名乗りもせずに会場を後にした。

銀行に向かい駐車場に。女子高校生二人組が歩道を歩いていた。

女子高校生1が笑顔のままぴょんこぴょんこはね歩き。自慢したい所を自慢していた。

女子高校生2「ホンマに。あかんねんでー。ウフフッ」

平和な日本だな。疫病の最中なのに。楽しそう。
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