第19話

文字数 635文字

――同日、休み時間にて


湊と亜希は、夢乃に学校案内を

していた。

悪い、トイレ行ってくる。そこで待っていてくれ
はぁ〜い♡
湊がいなくなったとき、夢乃は亜希に近づいた。
ゆめ、湊と歩きたーい。だからぁ、そこの女子はどっか行ってくれなーい?
……ふざけんなよ。私は学級委員長だ
え……?ふざけんなよって、言ったぁ…?うっ、うっ……ふえええん!!
は、はぁ!?(なんで泣いてんの、こいつ!)
亜希ちゃんが、亜希ちゃんが〜!ゆめのこと、いじめるぅ……!
どうした?
そこへ、トイレから湊が戻ってきた。
う、う……亜希ちゃんが、ゆめのこと、殴ってきて、死ねって怒鳴ってきたぁぁ!
……ん?
違うっ、湊!私は何もしてない!信じてよぉっ!!
……悪いけど、亜希、そんなことやる人間じゃねーから
じ、じゃあ……っ、このキズはなんだって言うの!?
夢乃は、腕を湊に見せた。


そこには、たしかに殴られたように赤紫に変色した肌があった。

これで信じてくれたぁ?
(……あーめんどくせー、しつけーからもうそういうことにしちまうか…亜希にはあとで謝ることにして)
……亜希。お前が、河井杉を殴ったんだな?
ち、ちがっ……
じゃああのキズはなんだよ。亜希、噓をつくのはやめろ。河井杉に謝れ!
……っ……
亜希はあまりの屈辱に耐えきれず、

その場を走っていってしまった。

ほらぁ、逃げたー!だから言ったでしょう?あの子がやったのぉぉ!
(どうしよ……ちょっとやりすぎたかな……。あとでちゃんと謝んなきゃな)
湊は胸に複雑な気持ちを残しつつ、

学校案内を続けた。

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登場人物紹介

桜庭 亜紀(さくらば あき)です。私立ボルネーチ学園に通う高校二年生です。周りからはよくツンデレと言われますが、自分ではどこが?って感じです。幼なじみの湊には、よく分からない感情を抱いてます。初恋はまだです。そのほかは、読み進めて私のことを知ってくださいっ‼(喋るのが嫌いなだけ)

佐々木 湊(ささき みなと)です。私立ボルネーチ学園に通う高校二年生です。亜紀は絶対にツンデレですが、自分は多分違います。そもそも、ツンデレの意味が分かりません。それはおいておいて、幼なじみの亜紀は、何やらかすか分からないので目が離せません。読者の皆さんも、亜紀を温かい目で見守ってあげてください。

上条 萌(かみじょう もえ)でーす。亜紀ちゃんや湊くんと同じ学校に通ってる、高二の萌袖大好き女子でぇす。亜紀ちゃんも湊くんも、ツンデレ同士お似合いよねー。早く付き合っちゃえばいいのに、ツンデレも大変ねぇ。ちなみに私には彼氏いまーす。けど、彼氏よりは亜紀ちゃんの方が大切だな。そうそう、湊くんと亜紀ちゃん、友達が少ないんだけど、私はそんな数少ない友達の一人だから大事にしてね☆早く二人の恋が実ることを祈ってまーす。

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