第24話

文字数 631文字

そんなことがあったんだ……
うん。……それで、分かったんだ。私は、湊の大切な人にはなれないんだって
私は湊の幼馴染だし、結構仲はいいほうだけどさ
その関係も、可愛い転入生に全部消されるって、どれだけ屈辱的か……わかる?
……湊くんが、そんなことをする人だと思わなかった
いいんだ、私は。湊の恋愛は応援したいと思ってる。だって私、あくまで湊の幼馴染だしさ。幼なじみ以上の関係にはなれないなんて、昔からわかってた
みんなに言われるんだ。亜希ちゃんは湊が好きなんだねって。だけど違うと思う。私、今まで好きな人なんかできたことないし、恋愛って言うものが何なのかもわからないんだ
ただ私は、湊が好きとか…そういうんじゃないんだよ!だけど、なんていうか…とにかくむしゃくしゃするの!


好きとかじゃないのっ!

ただ、純粋に、湊に、私以外に仲がいい人ができるのが嫌なの!

それが、本音でしょ?
恋愛がどんなものなのか、私も知らない。だけどね、漫画では、亜希ちゃんのそういう気持ちを、恋愛と呼ぶんだよ
……………………っ
そんなわけ、ないよ。私は湊なんか好きじゃない。第一、もしこの感情を恋愛と呼ぶなら、
恋愛は、すごく醜い、汚い感情なんだね。
世界なんて、そういうものじゃない?
今この瞬間にも誰かが死んで、誰かが殺されて、誰かが泣いてる。亜希ちゃんの抱いている感情は「嫉妬」なんだよ。ねぇ、知ってる?


恋愛と嫉妬は、二つでワンセットなんだよ

亜希ちゃん?


あなたは、自分が思っているより、湊くんのことが好きなんだよ

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

桜庭 亜紀(さくらば あき)です。私立ボルネーチ学園に通う高校二年生です。周りからはよくツンデレと言われますが、自分ではどこが?って感じです。幼なじみの湊には、よく分からない感情を抱いてます。初恋はまだです。そのほかは、読み進めて私のことを知ってくださいっ‼(喋るのが嫌いなだけ)

佐々木 湊(ささき みなと)です。私立ボルネーチ学園に通う高校二年生です。亜紀は絶対にツンデレですが、自分は多分違います。そもそも、ツンデレの意味が分かりません。それはおいておいて、幼なじみの亜紀は、何やらかすか分からないので目が離せません。読者の皆さんも、亜紀を温かい目で見守ってあげてください。

上条 萌(かみじょう もえ)でーす。亜紀ちゃんや湊くんと同じ学校に通ってる、高二の萌袖大好き女子でぇす。亜紀ちゃんも湊くんも、ツンデレ同士お似合いよねー。早く付き合っちゃえばいいのに、ツンデレも大変ねぇ。ちなみに私には彼氏いまーす。けど、彼氏よりは亜紀ちゃんの方が大切だな。そうそう、湊くんと亜紀ちゃん、友達が少ないんだけど、私はそんな数少ない友達の一人だから大事にしてね☆早く二人の恋が実ることを祈ってまーす。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色