第30話 side.陽菜

文字数 539文字

お兄ちゃん、お店の食器洗いのために厨房へ出た。


今日は、午前休業で、午後からお母さん、会社から帰ってくる。


お母さんは今の会社が好きみたいで、


喫茶店を営みながら、会社を楽しんでいる。

亜希ちゃんと二人きりになって。
わたし、思わず聞いた。
亜希ちゃんは…ほんとに、湊くんが好きなんだね
亜希ちゃん、小さく目を見開いて、それから、ぽつり。
湊はね…命の恩人なんだ
えっ?
お父さんが死んだ、あの日はね。


…私は、お母さんと一緒に、遊園地にいたの

え!?
お母さんが連絡を受けて、真っ青な顔で、私に伝えた。


「亜希…お父さんが…パパが…」って

まだ小学四年生だったけど、さすがにそれで何があったかは理解した。


それで…驚きと悲しみで、わけがわからなくなって、お母さんの近くを走って離れた。

走ったさきでついたのが、お化け屋敷だった

その日は、クラスメイト何人かで一緒に遊園地にいてね。

その中に、湊もいた。湊と私は、お化け屋敷がお気に入りだったから、捜しだしてくれると思った…


だけど、湊は来なかった

湊はそれを激しく後悔して、私を守るって言ってくれたんだ
そっか…
でも、ほんとにありがとう。少し、気分がすっきりした。今日はもう帰ろうかな
そっか。じゃあまたね!いつでも来ていいからね!
あたしは、店を出る亜希ちゃんを見送った。
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登場人物紹介

桜庭 亜紀(さくらば あき)です。私立ボルネーチ学園に通う高校二年生です。周りからはよくツンデレと言われますが、自分ではどこが?って感じです。幼なじみの湊には、よく分からない感情を抱いてます。初恋はまだです。そのほかは、読み進めて私のことを知ってくださいっ‼(喋るのが嫌いなだけ)

佐々木 湊(ささき みなと)です。私立ボルネーチ学園に通う高校二年生です。亜紀は絶対にツンデレですが、自分は多分違います。そもそも、ツンデレの意味が分かりません。それはおいておいて、幼なじみの亜紀は、何やらかすか分からないので目が離せません。読者の皆さんも、亜紀を温かい目で見守ってあげてください。

上条 萌(かみじょう もえ)でーす。亜紀ちゃんや湊くんと同じ学校に通ってる、高二の萌袖大好き女子でぇす。亜紀ちゃんも湊くんも、ツンデレ同士お似合いよねー。早く付き合っちゃえばいいのに、ツンデレも大変ねぇ。ちなみに私には彼氏いまーす。けど、彼氏よりは亜紀ちゃんの方が大切だな。そうそう、湊くんと亜紀ちゃん、友達が少ないんだけど、私はそんな数少ない友達の一人だから大事にしてね☆早く二人の恋が実ることを祈ってまーす。

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