第33話
文字数 529文字
亜希は喧嘩を売った。「消火器めろん」が頭をかきむしる。
「消火器めろん」は、ポケットからナイフを取り出した。その刃先は、目の前に立つ亜希に向けられている。
亜希はポケットの上から携帯電話をぎゅっと握りしめた。
その時だった。
亜希っっ!!
誰かが、その場に飛び込んだ。
湊はパジャマ姿で具合が悪そうだった。
そこまでよ!
声が飛んで、現れたのは、警察と萌だった。
不審者は叫んで、
ナイフを振り上げた。
突然のことに、警察も驚いて走り出す。
だが、間に合わなかった。
グサッ――