19、カサ・ミラの巨人兵

文字数 1,185文字

カサ・ミラの屋上に上がると、室内とは全く違ったガウディ独自の世界が広がっていました。作品集には下の画像から入って下さい。
なんだこれは!アラゴン人というのはみんなこんな顔をしているのか?
違います!これは私達よりずっと後の時代の建築家が作ったものです。
アラゴンというのは山の麓にある小さな国と思っていたが、こんな強そうな軍団を持っていたのか。
アラゴンが山の麓の小さな国だったのは、アラゴン建国の祖、ラミロ1世の時のことです。ラミロ2世の娘ペトロニーラがバルセロナ伯と結婚してからはアラゴンとバルセロナは連合王国となり、さらにペドロ2世の子ハイメ1世の時代からはバレンシアも加わった連合王国になっています。
ここにいるラミロ2世修道士王とフアン1世不真面目王は例外だが、アラゴン王は代々勇猛果敢なことで知られ、アラゴンの軍隊は強いことで有名であった。だからこのような彫刻が作られても不思議ではない。
あの、この彫刻はは19世紀から20世紀にかけて活躍した天才建築家ガウディが作ったもので、煙突にもなっているそうです。アラゴンの軍隊の強さとは直接関係ないと思います。私はこれを見てアニメに出てくる巨人兵をイメージしました。
前に見たグエル邸の屋上にも奇妙なオブジェがありました。ガウディという人は下の邸宅やアパートなどの住居部分は普通に作っても、屋上には奇妙なものを置くのが好きな人みたいです。
余のような古い時代の人間には、このような彫刻は不気味で怖ろしく感じられる。
ピレネーの麓の小さな国アラゴンの王には芸術はよくわからないであろうが、余はボヘミア王であるから、最先端の芸術も理解できる。
何度も言っていますが、アラゴンは私の時代には大国で、フランス風の宮廷文化を持つ先進国でした。
ガウディが活躍した時代はフアン1世が生きた時代より500年以上過ぎています。
未来のことはよくわからないが、余は最近ポエニ戦争について学んで大きな感銘を受けた。そこでバルセロナという地名もハンニバルに関係があるということを知った。
バルセロナはバルカの土地という意味を持ち、バルカの一族が開拓した土地でした。カルタゴはイベリア半島にいくつもの植民市を作り、その1つのカルタゴ・ノウァを拠点にハンニバルは、リビア兵、ヒスパニア兵、ヌミディア兵などが混ざった軍隊を作って訓練し、アルプスを越えてイタリアに入るのです。
ハンニバルという名前はバール(神の名)の恵みという意味を持ち、バルカという苗字は雷光という意味を持っていた。英雄にふさわしい名前だ。そのハンニバルが我らの国ヒスパニアで軍隊を組織し、ローマに向った記念にこの彫刻は作られたのではないのか?
私はカサ・ミラの屋上にあるオブジェを見てアニメに出てくる巨人兵、あるいは超古代の伝説の戦いなどを思い浮かべたのですが、彼らはハンニバルをイメージしたようです。
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