30、カサ・バトリョ(2)

文字数 1,016文字

カサ・バトリョの写真の続きです。作品集は下の画像から入ってください。
私が生きていた頃とはバルセロナはかなり様子が違っていますね。
余が娘ペトロニーラをバルセロナ伯と結婚させたのは間違いではなかった。その時からアラゴンは躍進した。バルセロナはアラゴンに大きな実りをもたらした。
屋根の上にドラゴンをのっけるというセンスはどうもよくわかりません。
この城の主はドラゴンを飼っていて、叛逆者や捕虜を夜になるとドラゴンに食べさせ、頭蓋骨を外に曝して見せしめとしたのだろう。
ヴェンツェル、そんなことはないと思います。
美しい建物のすぐ後に不気味な生き物を出してくる作者のセンスがよくわからない。
ガウディはトカゲ教の教祖だと思います。ガウディのおかげでトカゲの地位が大いに上がりました。
そんな変な宗教を余は信仰したくない。
この壁も本当に美しいです。
バルセロナは僕たちの生きていた時代とは全く違うのですね。
ここで語学の天才ペドロ2世が豆知識を伝えよう。バルセロナの語源はバルカの土地という意味、つまりハンニバル・バルカも含むバルカ一族があの場所に住み、植民活動を行ったからバルセロナという名前になったのである。フェニキア人は地中海に船を出し、沿岸のあらゆる場所へと向かっていた。
カサ・バトリョの中にはこのようなステンドグラスがあります。
あり得ないセンスだ、美しくない。
バルセロナだけでなく現代のプラハにも前衛的な建物はたくさんあります。
天井も壁も曲がっている。信じられない。
直線がほとんどなく丸と曲線ばかりですね。
天井は大きな渦を巻いています。
見ていると頭がクラクラしてくる。
余もこのような世界は苦手だ。この世界では槍も矢も真っすぐに飛ばずに曲がってしまいそうだ。
この世界は僕たちが生きている普通の世界とは全く違いますね。何もかもが曲がって渦を巻いています。この世界では強い、正しい、偉い、救われるなどと言った価値観が通用しなくなる、ただ流れに身を任せるしかないのです。
まるで海の底のようです。
流れに身を任せ、渦に巻き込まれて辿り着いた先は海の底なのか。
屋上にはこのようなオブジェがあります。
僕達が生きた時代から500年後、世界はこんなにも変わってしまうのですね。
カサ・バトリョはツアーで最後に訪れた場所だったので正直疲れていたし人も多くてただ夢中で写真を撮ってきたという感じでした。でも写真を見返すといろいろなことが感じられ、またぜひ行ってみたいです。
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