20、闇の巨人兵を雷光が照らす

文字数 1,008文字

いきなり大げさなタイトルです。作品集には下の写真から入ってください。
な、なんだこれは!とんでもないものが写っている。
これはカサ・ミラの夜のショーの写真です。昼間とは別に夜のショーも時間指定されたチケットを買えば見ることができます。旅行会社を通じて日本で昼と夜の両方のチケットを買っていました。最初にグループで集まって説明を聞き、その後屋上に上がって好きな場所でショーを楽しむことができます。
これがあの屋上の巨人兵か。暗い中で見ると全く違って見える。
余はこのようなものを見ると怖ろしくて眩暈がする。
何やら光を放っていて美しい。こういう技術は余が生きていた時代のボヘミアにはなかった。
こういうショーが行われるようになったのは最近です。写真ではうまく伝えられないのですが、とにかく素晴らしかったです。
私が生きていた頃とはバルセロナは全く違っているのですね。
余が知っているアラゴンとはかなり違うが、発展したバルセロナを知ることができてよかった。
本当にそうです。私の死後、弟のマルティンがアラゴン王位を継いだところまではよかったのですが、甥のマルティーノとマルティンが相次いで亡くなり、後継者がいなくなりました。そしてカスペの妥協でカスティーリャ王子がアラゴン王に選ばれ、アラゴンとその後のスペインは全く違った国になってしまいました。でもこうしていろいろな場所の写真を見て、アラゴンとバルセロナ、それぞれの場所にアラゴン人、カタルーニャ人の魂は伝わっていて、それが立派な芸術作品や建築物になっている、そう思うとうれしいです。
アラゴン人、カタルーニャ人の魂か。不真面目王のフアン1世にしてはいいことを言うではないか。余は聞いていて涙が出てきた。
ガウディの死後、スペインでは内戦があり、バルセロナでも空爆があって多くの人が亡くなっています。その様子はスペイン語の本『精霊たちの迷宮』にリアルに書かれていました。
戦争で空から攻撃するなど我々の時代には考えられないことだ。
近代から現代にかけての戦争やテロは武器が開発され、多くの人が巻き込まれてしまいます。
ガウディのオブジェをスクリーンにして、花や木や動物、海や宇宙などの映像が次々に映し出され本当に素晴らしかったです。
余は新しい時代のものは苦手だが、若い世代のペドロ2世やフアン1世が喜んでいるならそれもいいだろう。
最後に出入り口付近でシャンパンが配られてツアーは終了となりました。
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