3、サラゴサ、ミゲル・セルベート病院

文字数 1,097文字

10月23日、ホテル・レイナ・ペトロニーラに荷物を置いた後、同じサラゴサ新市街にあるミゲル・セルベート病院に行きました。作品集には下の写真から入ってください。
病院の近くにある案内板です。案内版が必要なほどたくさんの建物がある大きな総合病院でした。
私達の時代は1人の医者がいろいろな病気や怪我に対応していたが、現代はそうではないのだな。
はい、現代はたくさんの科に分かれています。
どうして現代のスペインに作られた大きな病院に僕たちと同じ時代の人の名前が付けられたのですか?
この病院はスペインの独裁政権の時代に作られ、最初は当時の大臣の名前がついていたようです。でも後に独裁政権時代の名前は嫌だという意見が出て、そこで働いていた医師、その人はスペインで購入した伝記の作者でもあったのですが、提案したことで、最終的に『ミゲル・セルベート病院』という名前に決まりました。
病院の入り口には銅像もあります。
この銅像とよく似た銅像がフランスのアンヌマスにもあります。100年以上前、ジュネーブにミゲル・セルベートの慰霊碑が作られることになり、石碑の他に有名な彫刻家に頼んで銅像も作ってもらい一緒に置く予定でした。
この銅像はなんだか苦しそうです。
ミゲル・セルベートが獄中から出した手紙が残っていて、彫刻家はそのイメージで作っています。でも作品があまりにもリアルだったためか、ジュネーブは受け取りを拒否して近くにあるフランスの都市アンヌマスが引き取ることになりました。
ジュネーブの人間は牢獄での悲惨な様子を伝える銅像など置きたくなかったのだろう。
その彫刻家は何種類かの型を残していたので、その型を使って銅像が作られミゲル・セルベート病院に置かれることになりました。この時はまだ知らなかったのですが、スペインで購入した伝記の作者は長い間『ミゲル・セルベート病院』で働いていたので、この彫像も毎日見ていました。
修道士が修道院内にあるキリスト像や柱の装飾を毎日見るのと同じだな。
『ミゲル・セルベート病院』の小児科病棟の壁や階段にはスペインらしいカラフルな絵が描いてありました。
僕たちの時代の絵とはかなり違います。
これは芸術品というよりも病院の壁の絵ですが、明るく楽しい雰囲気です。スペインにはルネサンス期から現代まで美術界に革命を起こした天才がたくさん生まれています。
病院の中にはおしゃれなカフェテリアもあって、たくさんの人でにぎわっていました。私もランチを注文しました。
味は正直言ってあんまりおいしくなかったです。それに量が多すぎて食べても食べてもなくならない・・・
ここの作者は食べ物の話ばかりしているような気がする。
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