追い込み

文字数 640文字

 眠い。今朝は4時頃起きた。タバコを吸って直ぐに執筆に走る予定だった。朝の掃除をしたくない、換気もしたくない。腹が空いている。嫌々ながらも掃除と換気を済ませ、仏壇にご焼香した。モンスターを飲み、いざ執筆へと意気込む。しかし、スマホで配信を見ながら、ウダウダやってる内に、既に時計の針は10時を回っていた。焦りだした。

 買い物をするかカラオケに行くか、眩しい太陽の(きら)めきは私を掻き立てる。少々執筆をしたが、新緑の候に家で執筆だけとは熱心過ぎて胸が暑苦しい。

 正午帰宅。銀行へ送金と、食糧を買ってきただけだ。特段、高揚するわけが無かろう。眠いし腹が減ったまま、またゴロゴロし出す体たらく。推しの配信主が、コスプレなどし出すものだから仕方あるまい。配信が終わり、暇である。この配信なのだが、ある事に気付いた。恐らく、10年前くらいから流行りだした笑いの価値観だ。「厨二病《ちゅうにびょう》」と呼ぶ。様々な形の厨二病があるが、内向的な中学校二年生が、突然格好をつけて謎の発言を言うものである。素晴らしい価値観なので、取り入れる事をオススメしよう。

いよいよ、執筆に向かったのは午後3時だ。昨日から執筆に精を出し、原稿へ向かうのも疲弊した状態である。これではいけない。男磨きに精を出そう。『男磨き』の意味は読者様のご想像にお任せしよう。では、カーテンを閉めて、いざ!不労者の昼の営みへ!

 「たった今、帰還したぞ衆生達よ。我は賢者となった。質問には何でも答えよう」

 だが、そこに挙手は無かった。
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