夏のお洒落

文字数 707文字

 モンスター500mlを飲みきり、もう昼間だ。陽光には何か黒いものを感じてしまう。明け方に配信を見ていたからかもしれない。

 あるいは、昨晩0時に起きたからだろうか。

 小さな山を切り崩しした団地に住んでいる。もうこの頃は、雪道も無いが朝晩は冷える。食料とタバコを買いに下のローソンに駆け下りた。とはいえ、主たる買い物はモンスターエナジーだ。

 買い物を終え家に着き、文章の構成を行った後、変人の配信を見ていた。「お悩み相談」と題して、人に高圧的になる。よくある話だ。そんなものは、毒虫マムシ。聞き流せば良いのに向き合ってしまった。悪の友柄とは群すべからず。

 結局この日は家に居る(あいだ)中、毒虫の毒の影響を受けていたが、日中は本屋に出掛けた。
 本屋では「スラムダンク」という、丁度世代のグッズが販売されている。あまりにも魅力的、言葉で記すのが無理なくらいの神々(こうごう)しいプリントのTシャツに出会ってしまった。買わずしたら後悔すると、迷いがほぼ無かった。
 好機、(いっ)すべからず。

 他にも本と家計簿を買い、家へと辿りついた。この家計簿が、書きづらい。こんなことが、しばしばある。本屋で見たそれは、神々しい光を放つも、家で読むにはなんとチープなことか。

 この記している書物もそうなると考えると、ゾッとするところがある。1番ゾッとしているのは、購入したこれらの来月の支払いだ。

 しかし、Tシャツは何枚あっても良い。後世に伝わる程、何枚あっても良い。

 昔は、「冬こそお洒落」と思っていた。(いな)。夏こそTシャツにかける想い、靴との色合わせ、時計の差し色。ここに髪のセットと清潔感で、夏はドストライクなのだ。

 有無を言わせない。冬は家に居ればいい。
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