野菜オブジェ

文字数 870文字

 朝4時起床。

 目覚ましに叩き起されたが、この時間に何をするという訳でもない。しかし、夜中の3時から朝6時までというのが私にとって貴重な時間なのだ。何故かと問われても説明がいかない。

 今日は最高気温2℃という真冬日だ。お天道様は懐が寒いのだろうか。「今日はコレだけしかあげない」という節約なのだろうか。

 軽く掃除をした後に、お仏壇に「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」と三回唱える。

 その後に、家計簿をつけたり読書をしたり、この文章を記していたりする。

 昔、家計簿をつけていたが何の役にも立たなかった。「家計簿つけると、お金が浮く」というのは嘘八百デタラメのホラ吹き、ホラフキンの発する言葉であると標榜(ひょうぼう)していた。

 しかし、私は間違えていた。家計簿をつける際に目標金額を設定していなかった。ただそれだけのことであった。毎日2千円以上オーバーする家計簿は、目標金額を定めてない。「家計簿つけてるから大丈夫」という、意味不明な(おご)りが出て自分へのご褒美を財布から奢る。

 一方で、目標金額を定めて家計簿をつけると、何にどれくらい無駄が生じているのか分かってくる。どこを削れば、どこで浮くのか。
 だが、ゲーム感覚でしている訳ではない。面倒である。

 最初は毎日、段々だらけてきて3日置き、という具合になってきた。30日置きになるのだろうか。365日置きになるのだろうか。サーバーパンクだ。全く意味なし。

 今のところ、一番の浪費はモンスターとコンビニの菓子パン。モンスターは言わずもがな、菓子パンは腹持ちが悪い上に見え透いて体に悪い。

 食費を浮かせようとすると、コンビニ星人の私は糖分ばかり摂る。果物なら良いのだが。

「野菜食えよ」と身内から散々言われている。野菜を買っても調理が面倒だ。誰か、野菜の栄養補給を出来るオブジェを作ってくれ。何もしてなくてもオブジェから体内に入ってくる野菜を。

 そうしたら私は「ああ、大丈夫。うち、野菜のオブジェあるから」と公然する。

 農家から嫌われ者になるであろうか。家計簿に「野菜オブジェ」と記す日が来るであろうか。

 なかなかに、くだらない。
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