第156話 軌道

文字数 404文字

 軌道に乗った、乗らない。
 何てことはない、自分の思い通りに行ったか行かなかったか、それだけのことで。
 もっと大きな軌道がある。
 必然偶然、必要不必要。選択、節目、決断不決断。何をしようが何を考えようがどうしようが。
 軌道を外れない。
 だから生きている、と言える。もしこの軌道を外れたら、あの世だよ。あの世はあの世の世界があるというが。
 結局星なんだ人も。空間に一つ一つ浮かんで回って。一つ一つが、一つになることはない。
 流れ星はどこへ行くか? この空間から外へ行くことはない。消滅したように見えたって、細かな塵は漂って、在り続ける。そして回る、動くんだ。
 この空間からけっして出ることなく。
 だのに「自分が自分が」と他の一つ一つと比べ、優劣をつけ、優越劣等の感に溺れ。思うように行ったら満足し、行かなかったら不満を覚え。どっちにしたところでだ。
 今日も暑いね。
 うん暑い…
 ああ、会話ができる! 嬉しいね。
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