第94話 五月二日

文字数 1,019文字

 今日は友達が来る… コミュ障(! といって人間関係、得意です!というような人間は信用していないが)としては緊張するところだ… ブログで知り合って、もう20年近いつきあいだ… いまだにまだ「構える」とは、心を開いていないのか?と自問もしたくなる… 20年も交流していれば、もうお互い、わかりあう、ってものか?
 きょうだいだって、わかりあえる、とは? と思う。何か共通のテーマ、それに向かって話すのならば(大抵は共通の関心事が話題になるものだ)、わかりあうところをかすめるだろうが。
 その話頭なくして、わかりあうも何もあったもんじゃない。共通の関心事──
 よくしゃべる友達だから、よく追いつけないことがある… きっと自分もそうなんだろう… 鏡だ、鏡!
 楽しみであることは違いない。でも、最後に会った時、ちょっと気まずい別れ方をした… あれは最初に入ったサ〇ゼリヤのせいにしてしまおう、あそこの従業員はあまりいい環境で働いていない、えらそうに仕切る女ボスがいた!

 ゴールデンウィークだから、ばかみたいにどこも混むだろう。家に来てくれるなら、その心配もない。あとは仕方ない、マイペースであることだ。枝豆は解凍している、あとはスーパーで何か買って来よう… スリッパ、あったっけ… ビールは一缶ある。あまり酒は飲みたくないが、もっとあった方がいいかな? いつも何か持参して来るから、それでいいか… いや、こっちだって用意する。前つくった野菜炒めは不評だったからスーパーのお惣菜でいいか。近頃、あまり料理に自信がない。
 しかしやはり楽しみだ。顔を見て… 元気そうであれ、元気なさそうであれ、会えればヨシだ! 顔を合わせただけで、いっさいを了解して、じゃ、また!だっていい。
 もう、特に何も話すことはないような気もする。創作について?彼は絵描きだ… こっちも曲りなりに文を書いてる… でもそのことについてはもういっぱい話したし。近況といったって、特に変わっちゃいないし!
 何だっていいや… 風に暖簾、風に暖簾。

 昨日久しぶりにラジオをつけたら、人生相談をやっていた。人間関係について… 回答者いわく、「生きて行くことにおいて、鈍感であることがだいじですよ」
 すぐ消した。
 たった数十分で、悩みの解答なんか出るもんかいな。なんで精神科医って、あんなえらそうなんだ?
 食と美容、人生相談、三種の神器だ。永遠になくなりそうにない、ヒトならではの普遍のテーマ!
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