第48話 存在はわれらとともに . b

文字数 1,100文字

 「今」を書くことはできない、「今」と書いた瞬間、それは過去になっているからだ…
 その過去は、時間に洗われて原形を留めていない! 「今」から思い起こせば、「今」からしかそれは見えない、あの時をそのまま描写することもできない…
 人間存在もそうだ。他の動物はグリニッジ標準時刻を持たない。現在・過去・未来の区分けをしない、何よりこんな文章を書こうとしない、人間ってやつはとかく考え、何やら蠢いている、その頭・心・胸中は微生物より小さく、矮小に動きをやめない。一体、人間ってやつはどこにいて、ほんとに生きているんだろうか?

 自然治癒力があるというのに(こら)え性がない。すぐ薬に頼る。寿命、天命があるというのに延命措置をする。そこここが痛いと泣き言をいい、また薬に依存する。自業自得だ。倫理だ何だと囲い(・・)をつくり、これが社会だ世界だと限定し、ぎゅうぎゅう詰めになって酸素欠乏、青い顔して虫の息で暮らしている。
 見直せよ。丁稚奉公、よかったんじゃないか? 「社会」に出て、働く。そこで自分に何が必要なのかを知る。勉強なんて、その後でやったって全然遅くない。遅くないどころか、その方がいい。自分が必要だと知った上でやる勉強が、いちばん身に付く。
 カースト制度、よかったんじゃないか? 差別はダメだといいながら、人間は差別する目を持っているんだ。差別をするなというのなら、その眼をくり抜け。上っ面だけの綺麗事、顔面の皮膚呼吸ができなくなるよ。

 レジ袋有料化で環境はどうなった? ワクチンの後遺症は? 見直せよ。
 見れない? じゃあ考えるしかない、想像するしかない。自分の直感、インスピレーション働かせて。
 自分が「よし」としたことを、やっていくしかない。それがいちばん、わるくない生き方だと思うよ。
 何千年も、無駄に人類、やってきたわけじゃないと思うよ。無駄にするもしないも、今の、今生きてる人にかかってるんだ… 牛のげっぷのせいじゃない。奴隷制度のせいじゃない。
 原発は? 国連は? 無駄なものが大手を振りすぎだよ。信じられない言葉なんか使うもんじゃない…

 どこで間違えたのか? なぜ間違ったままここに来て、環境的にも精神的もヒトにとって生きづらい世界になったのか。何が構築されてきたのか。
 … 暑くなったり寒くなったりで、すっかり疲れてしまったよ。でもよく考えてみたんだ、体調管理の前に精神管理だった。春に浮かれて、モグラみたいにのこのこハシャいで活動してしまったんだ。用心しなければいけなかった!
 自分の歴史ぐらいは振り返られる… もうイヤというほど振り返った… いろんな人がいたし、時間があって… 世界があった!
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