第32話 モノにする

文字数 869文字

 自分がボケてることに気づかない… これがほんとのボケってもんだ。
 どんなに自分が阿呆かも気づかない、これが本物の阿呆だ…
 神は人間を選ばない、人間が神を選ぶんだ…
 姑息な手段ばかり使うよ、人間は。ハメて、ハメられることが大好きなんだ…
 あいつはこうだ、あいつはああだ… キメつけ、キメつけられ、一件落着!
 キメないではいられないんだ、キメないと不安なのさ、だから何だっていい。

 他人のことなんてどうでもいいのさ── いや、そんなことないですよ! 倫理委員会の会員たちが慌てて否認する。人間が皆、そんなだったら、もっとひどい世の中になってますよ!
 こう言ってほしいものだ、だから猫っかぶりは大切なんですよ! と。あなたの言う偽善がだいじなんですよ、と。
 確かに! そのうち慣れっこになるね… 大ボケかまされてもそれが自然になる! ボケなきゃ、しんどいだけだ、ボケたもん勝ちだ… ボケ合ってることにさえ気づかないようになってね…
 これはほんとうに教えてほしいことなんだが、Xでフォローされると、たくさんフォローされると、何かいいことがあるのかね? ほんとにわからないんだ。

 グーグルのアカウントとかいうのも、もっていないんだ。どうでもいいが。何かヤバイ感じがして、これはもう生理的な直感的なもので、ほんとにどうでもいいんだが。もとうとはしたよ、グーグルにアクセスして。でも、(やめときな、もう。)と、私の中から拒否反応が出たんだよ。これは理屈じゃないな…
 どうでもいい話だ。ところが、世の中が、まるで多くの人が、コンピュータなしで生活できなくなっていく、できるのに、それなしではどうも不便になるという、こんな情況の中にいると、どうでもよくなくなくなってね。ややこしいな。
「世界一の大馬鹿者であることを自覚すること!」── 名言だ! 私のオヤジが、10代?の頃書いていた手帳にあった… 私も、ほんとうにそんな自覚を持ちたいよ… 持てるよきっと… そうやって生きることで! すでに、そうやって来たんだ… 自覚を自分のものにしてこなかっただけだ…
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