第20話 「時間」について
文字数 3,075文字
約束の時間を守る人と、守らない人がいる。時間通りに来る電車と、時間通りに来ないバスがある。それをどう捉えるかは人によって異なる。もちろん国によっても考え方は異なる。皆に共通な時間という概念があることで生活しやすいと感じる一方で、時間に縛られて生きるのは嫌だと感じる事もある。「サイトウ」と「みか」はそんな時間をどう意識して生きているのだろうか。
昨日待ち合わせした時に遅れてきた人がいてね。まぁ僕も何も言わなかったけどね。これ以外にも結構遅れてくる人が多いなぁって思ってて、僕自身は時間通りに着いてることが多いタイプだから、どういう感覚なのかなって思って。
そう。18時に試合開始だったから、17時に駅前で待ち合わせするのはどうって聞いたら、ちょっと遅れるって返信があって。まぁ、15分くらいの遅れかなって思って、了解って返信したんだ。今思えば、その時に僕も詳細に確認しておけば良かったんだけどね。
うん、まぁね。怒るっていうより、ちょっと呆れた感じ。そういう子なんだと思って。予定あって、もともと18時30分ぐらいになるって分かってたのなら先に連絡して欲しかったよね。何時になるか分からないにしても、その可能性があるとか。ここまでくると時間感覚というより、相手の気遣いのような気もして。
僕には合わないなと思って、どうにもならなかったよ。結局その試合も最後まで見ずに知り合いと会いたいからって1時間くらいでいなくなっちゃったしね。自由奔放って感じだよね。なので、もういいやって感じ。まぁそんな扱いするって事は相手側もそんなに僕に興味ないって事だし、お互いに合わない感じだったんだよね。
何となく時間を忘れるぐらい物事に集中してると時間経つの速い感じがするね。時間経つのが遅く感じる時って、結局時間をずっと気にしてる感じがして。速く時間経過しないかなってずっと時間を意識してるせいで、そういう感覚になってるのかもしれない。
ゲームかぁ。確かにそれは多くの人が感じてるかもね。僕は音楽とか動画編集してる時かな。なかなか満足いく感じにならなくて、ああでもない、こうでもないって色々やってたりするといつの間にか凄く時間が経過してる。仕事してる時もそういう感じで集中できてると速いよ。でもルーチンワーク的なもので何となく作業してる時は遅いね。