第16話 「音楽」について
文字数 3,264文字
音楽の力はとても不思議に感じる。音楽に救われ、音楽に救いを求める。音楽がなければ我々は生きていけるのかとさえ思わせてくれる。人間が生み出し、育てて、そして残してきた素晴らしいものである。歌うことが好きな「みか」。聴く事が好きな「サイトウ」。二人もやっぱり音楽に不思議な力を感じ、頼っているのであろうか。
うん、良かったよ。まぁ、雨降ったり、寒かったりで過酷ではあったけどね。それでもやっぱり好きな音楽をああいう場で体験できるっていうのは非日常を味わえるよね。単に観光しに行ったり、温泉に入りに行ったりするよりも。まぁ、僕にとってはだけどね。
まぁ僕もそんな感じかな。でも、結構シャッフル再生も使うかな。アルバムとかプレイリストに入ってる曲はランダムに再生してくれるやつ。それをやって、自分の中の気分とか、その場面とか、曲の流れとかがピタッとハマると凄く気持ち良くなったりはする。
うーん、商業音楽にネガティブな人もいるけど、別に悪いことではないんじゃない。みかちゃんが言うように、その曲が好きな人もいるだろうしね。結局その曲で楽しめれば、何か得られればそれでいいんじゃないかな。ただ、売れてるからいい曲かは分からないよ。いい曲かどうかは自分で決めることだからね。自分が好きな曲がみんなも好きでたまたま売れたか、自分が好きな曲は他の人にはあまり知られてなくてそんなに売れてないかの違いで、どっちにしても自分が好きな曲である事には変わりないし、それでいいじゃないかと思うよ。
うーん、なんて言えばいいんだろう。最近てネットで配信できるようになって聞けるでしょ。そういうのもだけど、あとボーカロイドとか打ち込みとか、自分で演奏しなかったり、音を加工したりするのも多いから。そういう流れをどう感じてるのかなって思って。
うーん、最近の曲をあまり聴いてないから何とも言えないけど。でも、打ち込みとか加工って以前からあったからね。それが手軽にできるようになったのが今なんじゃないかな。それで、実際に演奏しないでサンプルを使うとか、加工して良い感じに調整していくのもそれ自体は別に良くて、結局出来上がった曲にパワーがあるかどうかってことだと思うけど。
まぁそうだね。逆にその中で個性を出すのは難しくて、出せたら凄いことだと思うよ。歌詞もありふれた表現ではなく、何となくみんな感じてたけど表現することができなかったものだったりすると共感もされやすいしね。曲にしろ、詞にしろ、その個性を出せさえすれば何でも良いと思うよ。そこに価値があると思うし。
そうだと思うけど。デジタルって決まった世界があるからその中での発見になると思うんだ。歌詞もたとえば、AIが書いたとしても面白い表現ってなかなか出てこないじゃないかなと思うんだよね。今後どうなるか分からないけど。でも逆にアナログの方が、つまり実際に演奏したり、自分の言葉で歌詞書いたりする方が、偶然との出会いもあって面白い曲ができそうな気がするけどね。