第7話 「死」について
文字数 3,077文字
どうしても「死」を体験する事になる。それは身近な人の死の場合もあれば、会った事はないが知っている人の死もある。「死」に接する事になった時、何を考え、どんな影響があるのだろうか。どちらと言えば楽観的な「みか」、どちらかと言えば繊細な「サイトウ」。二人は「死」をどう考えているのだろうか。
そうだね。病気っていうのもあったけど、事故が多い印象だね。あるバンドは事故で全員亡くなってしまったよ。だからメンバーというか、バンド自体がそれで死んでしまった。終わってしまったよ。あっ、これも外国のバンドだけどね。外国って言えば、演奏中に銃撃されてっていうのもあったね。
うん。でもさぁ、その海外ドラマの俳優さんだったんだけど、まだ見てないシリーズもあったし、これからもその作品の中では会えるんだよね。だから、ドラマに集中してる時は普通に見てられるんだけど、あぁこの人もういないのかぁって、ふと考える事もあるんだよね。何か不思議なんだよね。
有名人や芸能人だと何かしら作品を残してるから、その作品は死後も生き続けるんだよね。だからいつでも会えるというか。古い作品だと、そもそもその作品を知った時、見た時に、その作品を作った人が死んでたりもするしね。でも、その人が生きている状態で知った作品は、その人が死んだ後では少し感じ方は違うかもね。
良かった。で、ビートルズのジョンレノンとか、クイーンのフレディマーキュリーって死んでしまったのね。でも、僕はビートルズやクイーンを聴き始めた時にはもう既に死んでいて、彼らが生きている時って知らないんだよね。
まぁ、そうだよね。有名人、芸能人って、死んだ後も作品で会えるから不思議なんだよね。僕等みたいな一般人だと特に何も変わるわけでもないし。今までと同じように作品を通して会えるし、その作品の中でその人は生きているしね。そういうのが不思議だよね。
うん。それでそのイメージはその人の頭の中で蘇る事もできるはず。繋がりが強ければ強いほど、その人の頭の中で生き続ける感じもするんだよね。こういう時あいつだったらなんて言うかな、とか死んだ人の事を思い出して言うセリフがあったりするけどそう言う感覚。だから、我々一般人とは違った形で生き続けると言う感じもするな。
なるほど。でも本当そうかもしれない。長く生き続けるために身体に気を使ったりするのも大事だけど、その何?ある意味生きてるって世界?、そのためにはそういう生き方が必要だね。何かちょっと生き方が変わりそう笑
それはそうだよ。このテーマだけで、本が一冊かけるぐらいだし。いや一冊ってもんじゃないかも。それにそういう授業とかもあるだろうしね。何だったらある哲学者とかは、一生をかけて死とは何かを考えてるようなもんだよ。そう簡単に理解はできないよ。まぁ別に考えなくてもいいんだけど。