第98話 奴隷商
文字数 4,057文字
翌日、俺とオルガさん、アリッサさんの3人で教えてもらった場所に向う。
アレックさんからは奴隷商への紹介状も書いて貰っている。
奴隷商に着くとそこは路地裏にある大きな石作りの建物だ。
ドアの前にはイカツイ感じの男が立っていた。
「坊主、なんの用だ?ここはお前のようなものが、来るところではないぞ!」
「坊主ではありません。紹介状がここにあります」
と俺はアレックさんの紹介状を男に渡した。
男はそれを黙って受け取り、扉の中に消えていった。
しばらくするとドアが開き、痩せ気味で神経質そうな50歳くらいの男が現れた。
「お待たせ致しました。私は当奴隷商会の主、オズマンドと申します。さ、どうぞ」
中に案内され入ると、テーブルと椅子が置いてあり俺達は座った。
紹介状を渡し、読み終わったオズマンドさんが口を開く。
「商人のエリアス様ですね。奴隷制度についてどのくらいご存じでしょうか」
「いえ、まったく分かりません」
「では説明致しましょう。奴隷は契約奴隷、犯罪者奴隷、性奴隷と別れます」
オズマンドさんの説明では、奴隷は労働賃金前払いで人を雇ったと考えてほしいとのこと。
購入額より労働が超えたと思えば今度は給与を払い雇うか、または幾何 かのお金を持たせて『解放』する。
犯罪者奴隷は終身奴隷のままで過ごす、解放は無いそうだ。
性奴隷は男女両方ありそのままの意味で、借金が高額で普通の仕事では借金を返せない時になる場合が多い。
「紹介状には使用人が欲しいとありますが、具体的にはどの様な人材でしょうか?」
俺が希望する要望を伝えた。
在庫や売買管理ができ商会を任せられる人だ。
「最低でも2名は欲しいです」
「わかりました。用意を致しますので場所を移しましょう」
そう言われ、広い部屋に案内された。
しばらくするとオズマンドさんが8人連れて入ってきた。
男3人、女5人だ。
【鑑定】スキルを発動しながら、面接張りに話を聞いた。
だが、これと言ってピンと来た人が居ない。
アリッサさんやオルガさんも同じようだ。
やはり、この程度か。
そんな逸材だったら奴隷にならないか。
俺が落胆していると、また3人連れて来た。
「この3人は親子です。元行商ですが不渡りを出し奴隷堕ちとなりました」
そう言われ3人を鑑定してみた。
【スキル・鑑定】簡略化発動!
名前:アルバン
種族:人族
年齢:28歳
性別:男
職業:元行商人
【スキル】
算術、読み書き、応対能力
【スキル・鑑定】簡略化発動
名前:アルシア
種族:人族
年齢:25歳
性別:女
職業:元商人の妻
【スキル】
家事全般、算術、読み書き、料理
【スキル・鑑定】簡略化発動
名前:アディ
種族:人族
年齢:9歳
性別:女
職業:…
【スキル】
算術、読み書き少々
(ほう、みんな算術や読み書きができるのか)
「商人なら男の方でしょうね、購入は1人でも可能です。しかしそうなると子供は奴隷としては幼く、仕事としては役に立たないでしょう。売れるとすれば幼女趣味の方くらいでしょうか?女の方は男の相手をさせるには年を取り過ぎています。3人同時にお買上頂いた方が家族も引き裂かれず、本人達も喜び感謝し忠誠心も上がると思います。別々に買われて行けば、もう家族と会うことも出来ませんから」
「お願いします!何でもしますから!妻と娘も一緒に」
「どうか娘と引き離さないでください!」
「お母さん~!お父さん~!!」
子供は泣きだしている。
まだ購入するとも言っていないのだが…。
「お幾らなんですか?」
「はい、男が300万、女が250万、子供が150万です」
親子3人で700万円か。
人一人の命と考えたら、安いのか高いのか。
俺は目の前にいる、三人の親子を購入するかどうか悩んでいる。
三人の親子は購入してほしいらしく、必死にアピールをしている。
売れないと他の奴隷商に渡され、粗悪な客しかいないところに落ちていくらしい。
だから必死なのか。
「奴隷にする際の契約はありますか?」
「はい。雇い主に危害を加えてはいけない、ということです。危害を加えた場合は、奴隷の首輪が締まります」
「では条件があります。商売上色々あるので、支払った分、働いたと思ったら『解放』します。ただしその後も俺のことは守秘義務を守ってください」
「『奴隷解放』後も守秘義務が発生する、と言うことでしょうか?」
「はい、そうです。それが条件です」
「やります、それで構いません」
「その条件を飲みますから、どうかお願いします」
男と女が懇願する。
「その場合は追加で契約魔法を掛けますので、費用が別に1人100万掛かります」
1,000万円か、お金には余裕はあるけど。
アリッサさんとオルガさんを見る。
すると2人共、頷いている。
「それで構いません。お願いします」
「はい、では早速、奴隷契約をしましょう。首輪と紋章タイプがありますが、どちらがよろしいでしょうか?」
「どう違うのでしょうか?」
「首輪タイプは周りに奴隷だと言う事を認識させやすいです。紋章タイプは逆に奴隷だと分かりづらいので秘書などに使われております」
首輪をつけていたら俺の代わりに商談に行くなんて無理だな。
「では紋章タイプでお願いします」
「契約魔法で胸に紋章を刻みます。違反行為をすると、胸が締め付けられる様になっております」
奴隷契約はナイフで切って出た俺の血を魔法のスクロールに垂らし、契約される側がそこに手を置くというものだった。
「はい、これで契約終了となります」
俺はストレージから1,000万円を出しテーブルに置いた俺に、オズマンドさんは驚いた顔をしていた。
それはそうだろう、小さなポーチから大金が出てきたのだから。
「ではまたのお越しをお待ちしております」
オズマンドさんの見送りの声を背に受け、俺たち6人は奴隷商を出た。
三人は上から羽織るムームーの様な服を着ている。
着替えや下着も揃えないといけないな、後で買いに行かせよう。
俺達は屋敷に戻って来た。
門の中に入ると奴隷の3人は大きな口を開けていた。
それから人には奴隷であることを極力、黙っているように伝えた。
これからアルバンさんにも営業に回ってもらう都合上、奴隷では相手にしてもらえないからだ。
契約魔法で胸に紋章を刻んでいるので、黙っていれば奴隷だと分からない。
そのため、へつらう必要もないことを事前に言っておいた。
奴隷ではなく給料前払いの雇用だと思ってほしいと伝えた。
俺の屋敷は一階はホール、大階段、食堂、客間、台所、洗濯場、風呂場。
二階、三階は部屋が七部屋ずつと各階にもトイレや書斎になっている。
一部屋の広さは12畳だ。
そして3人を二階の部屋に案内した。
空いている部屋を一部屋、使ってもらうことにした。
部屋の中にアルバンさん達用にベッドを3つ、4人掛けのテーブル、椅子4つ、タンス、三面鏡ドレッサーと椅子のセットを出した。
狭ければもう1部屋使っていいと言ったら、恐縮して断られた。
「ここまで大容量のマジック・バッグをお持ちとは…」
アルバンさんが驚いている。
そしてアルバンさんの奥さんのアルシアさんが、三面鏡に食いついている。
「これはいいわ。それに鏡がこんなに綺麗だなんて」
この世界はガラスが貴重で、鏡も歪んでいる物が多い。
そのため金属板を磨いた鏡が主流だった。
狭いようならもう一部屋、使っても良いと話したら遠慮された。
部屋があるだけで夢の様だと。
「ご主人様は貴族の方でしょうか?」
アルバンさんが聞いてくる。
まあ、普通はそう思うよね。
「いいえ、商人と冒険者です」
「しょ、商人と冒険者ですか?!商人ならお役に立てるかもしれません。ではあちらのお二人は奥様でしょうか?」
するとアリッサさんがクネクネしていた。
「紹介します。嫁のアリッサとオルガです」
「ではアリッサ奥様とオルガ奥様ですね」
まぁ~!
アリッサさんだけではなく、今回はオルガさんもクネクネ人形になっている。
「このお屋敷には他にはどなたが…」
俺とアリッサさん、オルガさんの3人暮らしだと話したらとても驚いていた。
「親御様は…」
父母も他界し親族も居ないこと説明した。
「まだお若いのに」
小さな声が聞こえた。
そして足りないものを買い揃えるように指示を出した。
20万円を入れた巾着を渡し生活用品の他に、洋服屋に行き三人分の着替えや下着と靴を購入するように言った。
「こんな大金を持たせて頂けるのでしょうか?ご主人様」
「ご主人様ではなくエリアスと呼んでください。あぁ、それからアディちゃんはお兄ちゃんでお願いします」
「「「 はい、畏まりました。エリアス様(お兄ちゃん) 」」」
「20万円は一瞬なら大金です。しかし僅かな期間しか暮らせないお金です。ここにいればこれからそれ以上の、たくさんのお金を稼げるかもしれませんよ?」
「御冗談を、私は奴隷です」
「では奴隷としてではなく、新しい商会に就職したのだと思ってください」
「わかりました、エリアス様」
「俺も若輩者ですから何かあれば遠慮なく言ってください」
と、言ったら3人は感動したようだった。
世間に冷たくされ、欺かれることばかりで心が荒んでいたようだ。
落ち着いたとことで3人を買い物に行かせた。
戻ってきた3人に俺は商会で調味料を作り、卸したり販売することを説明した。
『味元 』、ソース、醤油、醤油タレ、マヨネーズ。
そしてカレー材料の話だ。
アルバンさんには商業ギルドなどに、納品や営業に行ってもらう事を説明した。
ルート営業だ。
俺とアルバンさんを連れ、取引先にあいさつ回りに出掛けた。
アリッサさんは俺達と同行し、オルガさんは屋敷に居ると言う。
そしてアルシアさんとアディちゃんは、部屋に残ってもらった。
まずは『なごみ亭』からだ。
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読んで頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進みます。
アレックさんからは奴隷商への紹介状も書いて貰っている。
奴隷商に着くとそこは路地裏にある大きな石作りの建物だ。
ドアの前にはイカツイ感じの男が立っていた。
「坊主、なんの用だ?ここはお前のようなものが、来るところではないぞ!」
「坊主ではありません。紹介状がここにあります」
と俺はアレックさんの紹介状を男に渡した。
男はそれを黙って受け取り、扉の中に消えていった。
しばらくするとドアが開き、痩せ気味で神経質そうな50歳くらいの男が現れた。
「お待たせ致しました。私は当奴隷商会の主、オズマンドと申します。さ、どうぞ」
中に案内され入ると、テーブルと椅子が置いてあり俺達は座った。
紹介状を渡し、読み終わったオズマンドさんが口を開く。
「商人のエリアス様ですね。奴隷制度についてどのくらいご存じでしょうか」
「いえ、まったく分かりません」
「では説明致しましょう。奴隷は契約奴隷、犯罪者奴隷、性奴隷と別れます」
オズマンドさんの説明では、奴隷は労働賃金前払いで人を雇ったと考えてほしいとのこと。
購入額より労働が超えたと思えば今度は給与を払い雇うか、または
犯罪者奴隷は終身奴隷のままで過ごす、解放は無いそうだ。
性奴隷は男女両方ありそのままの意味で、借金が高額で普通の仕事では借金を返せない時になる場合が多い。
「紹介状には使用人が欲しいとありますが、具体的にはどの様な人材でしょうか?」
俺が希望する要望を伝えた。
在庫や売買管理ができ商会を任せられる人だ。
「最低でも2名は欲しいです」
「わかりました。用意を致しますので場所を移しましょう」
そう言われ、広い部屋に案内された。
しばらくするとオズマンドさんが8人連れて入ってきた。
男3人、女5人だ。
【鑑定】スキルを発動しながら、面接張りに話を聞いた。
だが、これと言ってピンと来た人が居ない。
アリッサさんやオルガさんも同じようだ。
やはり、この程度か。
そんな逸材だったら奴隷にならないか。
俺が落胆していると、また3人連れて来た。
「この3人は親子です。元行商ですが不渡りを出し奴隷堕ちとなりました」
そう言われ3人を鑑定してみた。
【スキル・鑑定】簡略化発動!
名前:アルバン
種族:人族
年齢:28歳
性別:男
職業:元行商人
【スキル】
算術、読み書き、応対能力
【スキル・鑑定】簡略化発動
名前:アルシア
種族:人族
年齢:25歳
性別:女
職業:元商人の妻
【スキル】
家事全般、算術、読み書き、料理
【スキル・鑑定】簡略化発動
名前:アディ
種族:人族
年齢:9歳
性別:女
職業:…
【スキル】
算術、読み書き少々
(ほう、みんな算術や読み書きができるのか)
「商人なら男の方でしょうね、購入は1人でも可能です。しかしそうなると子供は奴隷としては幼く、仕事としては役に立たないでしょう。売れるとすれば幼女趣味の方くらいでしょうか?女の方は男の相手をさせるには年を取り過ぎています。3人同時にお買上頂いた方が家族も引き裂かれず、本人達も喜び感謝し忠誠心も上がると思います。別々に買われて行けば、もう家族と会うことも出来ませんから」
「お願いします!何でもしますから!妻と娘も一緒に」
「どうか娘と引き離さないでください!」
「お母さん~!お父さん~!!」
子供は泣きだしている。
まだ購入するとも言っていないのだが…。
「お幾らなんですか?」
「はい、男が300万、女が250万、子供が150万です」
親子3人で700万円か。
人一人の命と考えたら、安いのか高いのか。
俺は目の前にいる、三人の親子を購入するかどうか悩んでいる。
三人の親子は購入してほしいらしく、必死にアピールをしている。
売れないと他の奴隷商に渡され、粗悪な客しかいないところに落ちていくらしい。
だから必死なのか。
「奴隷にする際の契約はありますか?」
「はい。雇い主に危害を加えてはいけない、ということです。危害を加えた場合は、奴隷の首輪が締まります」
「では条件があります。商売上色々あるので、支払った分、働いたと思ったら『解放』します。ただしその後も俺のことは守秘義務を守ってください」
「『奴隷解放』後も守秘義務が発生する、と言うことでしょうか?」
「はい、そうです。それが条件です」
「やります、それで構いません」
「その条件を飲みますから、どうかお願いします」
男と女が懇願する。
「その場合は追加で契約魔法を掛けますので、費用が別に1人100万掛かります」
1,000万円か、お金には余裕はあるけど。
アリッサさんとオルガさんを見る。
すると2人共、頷いている。
「それで構いません。お願いします」
「はい、では早速、奴隷契約をしましょう。首輪と紋章タイプがありますが、どちらがよろしいでしょうか?」
「どう違うのでしょうか?」
「首輪タイプは周りに奴隷だと言う事を認識させやすいです。紋章タイプは逆に奴隷だと分かりづらいので秘書などに使われております」
首輪をつけていたら俺の代わりに商談に行くなんて無理だな。
「では紋章タイプでお願いします」
「契約魔法で胸に紋章を刻みます。違反行為をすると、胸が締め付けられる様になっております」
奴隷契約はナイフで切って出た俺の血を魔法のスクロールに垂らし、契約される側がそこに手を置くというものだった。
「はい、これで契約終了となります」
俺はストレージから1,000万円を出しテーブルに置いた俺に、オズマンドさんは驚いた顔をしていた。
それはそうだろう、小さなポーチから大金が出てきたのだから。
「ではまたのお越しをお待ちしております」
オズマンドさんの見送りの声を背に受け、俺たち6人は奴隷商を出た。
三人は上から羽織るムームーの様な服を着ている。
着替えや下着も揃えないといけないな、後で買いに行かせよう。
俺達は屋敷に戻って来た。
門の中に入ると奴隷の3人は大きな口を開けていた。
それから人には奴隷であることを極力、黙っているように伝えた。
これからアルバンさんにも営業に回ってもらう都合上、奴隷では相手にしてもらえないからだ。
契約魔法で胸に紋章を刻んでいるので、黙っていれば奴隷だと分からない。
そのため、へつらう必要もないことを事前に言っておいた。
奴隷ではなく給料前払いの雇用だと思ってほしいと伝えた。
俺の屋敷は一階はホール、大階段、食堂、客間、台所、洗濯場、風呂場。
二階、三階は部屋が七部屋ずつと各階にもトイレや書斎になっている。
一部屋の広さは12畳だ。
そして3人を二階の部屋に案内した。
空いている部屋を一部屋、使ってもらうことにした。
部屋の中にアルバンさん達用にベッドを3つ、4人掛けのテーブル、椅子4つ、タンス、三面鏡ドレッサーと椅子のセットを出した。
狭ければもう1部屋使っていいと言ったら、恐縮して断られた。
「ここまで大容量のマジック・バッグをお持ちとは…」
アルバンさんが驚いている。
そしてアルバンさんの奥さんのアルシアさんが、三面鏡に食いついている。
「これはいいわ。それに鏡がこんなに綺麗だなんて」
この世界はガラスが貴重で、鏡も歪んでいる物が多い。
そのため金属板を磨いた鏡が主流だった。
狭いようならもう一部屋、使っても良いと話したら遠慮された。
部屋があるだけで夢の様だと。
「ご主人様は貴族の方でしょうか?」
アルバンさんが聞いてくる。
まあ、普通はそう思うよね。
「いいえ、商人と冒険者です」
「しょ、商人と冒険者ですか?!商人ならお役に立てるかもしれません。ではあちらのお二人は奥様でしょうか?」
するとアリッサさんがクネクネしていた。
「紹介します。嫁のアリッサとオルガです」
「ではアリッサ奥様とオルガ奥様ですね」
まぁ~!
アリッサさんだけではなく、今回はオルガさんもクネクネ人形になっている。
「このお屋敷には他にはどなたが…」
俺とアリッサさん、オルガさんの3人暮らしだと話したらとても驚いていた。
「親御様は…」
父母も他界し親族も居ないこと説明した。
「まだお若いのに」
小さな声が聞こえた。
そして足りないものを買い揃えるように指示を出した。
20万円を入れた巾着を渡し生活用品の他に、洋服屋に行き三人分の着替えや下着と靴を購入するように言った。
「こんな大金を持たせて頂けるのでしょうか?ご主人様」
「ご主人様ではなくエリアスと呼んでください。あぁ、それからアディちゃんはお兄ちゃんでお願いします」
「「「 はい、畏まりました。エリアス様(お兄ちゃん) 」」」
「20万円は一瞬なら大金です。しかし僅かな期間しか暮らせないお金です。ここにいればこれからそれ以上の、たくさんのお金を稼げるかもしれませんよ?」
「御冗談を、私は奴隷です」
「では奴隷としてではなく、新しい商会に就職したのだと思ってください」
「わかりました、エリアス様」
「俺も若輩者ですから何かあれば遠慮なく言ってください」
と、言ったら3人は感動したようだった。
世間に冷たくされ、欺かれることばかりで心が荒んでいたようだ。
落ち着いたとことで3人を買い物に行かせた。
戻ってきた3人に俺は商会で調味料を作り、卸したり販売することを説明した。
『
そしてカレー材料の話だ。
アルバンさんには商業ギルドなどに、納品や営業に行ってもらう事を説明した。
ルート営業だ。
俺とアルバンさんを連れ、取引先にあいさつ回りに出掛けた。
アリッサさんは俺達と同行し、オルガさんは屋敷に居ると言う。
そしてアルシアさんとアディちゃんは、部屋に残ってもらった。
まずは『なごみ亭』からだ。
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読んで頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進みます。