第63話 恥辱にまみれる
文字数 1,811文字
〝心の傷の根本的な原因を当てる〟と言われて、モブニャンは息を詰めたように顔をこわばらせている。
しょぼんと
さびれた建物を背景にガックリとうなだれて、滑稽なほど哀愁が漂ってるにゃ。
ウチはそれをツタの這う塀の上から見下ろしつつ、相手が理解しやすいようゆっくりと語った。
つつかれたら相当イタイ話だったようにゃ。
精神ダメージが大きすぎるようで、瞳孔がありえにゃいくらいに飛んでいる。
か細い声で鳴いて、小刻みに揺れつつ身を縮めるモブニャン。
まるでストレスに震えるウサギみたいにゃ。
モブニャンは恐れをなしたように
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