第33話 アマミチューのもずく売り

文字数 398文字

開闢の祖と言われるアマミキヨとシネリキヨの御陵の前で
オバーがもずくを売っている。

・もずくシークワサー100円
・黒糖ぜんざい   100円
・冷たいコーヒー  100円
・もずく      350円
・もずくで作った塩 500円
どんなに売れても大儲けになるとは思えない。

観光客が御陵と違った方向へ進むと
「お拝所はコチラの奥ですよ」
と、優しく声をかける

海の景色に吸い寄せられると
「その辺りから足元が滑るので気をつけて」
と、声をかける

もずく愛が溢れていて
もずくの塩抜きの方法を丁寧に教えてくれる
「流水で5分」なんて
案外タイヘンと思うけど
きちんと塩抜きすると絶品もずくになった

オバーの言う通りに
もずく塩とごま油とキャベツの相性も良かった
墓守りのようなオバーの言葉は
優しくて、丁寧で、心地いい

「そうそう、小麦粉をつけすぎずにね」
妻と”もずく天”の話で盛り上がってるから
「そろそろ行こうか」 
と、声をかけられない。
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