
奇譚草紙
奇譚――奇妙な味の短篇、あるいは変てこな短い物語を、ほろほろと書いてみようと思います。
※不定期連載です。
ファンレター
素敵です!
うわ〜! このお話も素晴らしいですね^^ 危うく未来を奪われそうになる、恐ろしい体験談。だけど主人公は妖かしとの恋を、必ずしも嫌がっているわけではなくて…… 不気味さはずっとつきまとうのに、そこはかとなくロマンチック。ドキドキしながら、のめり込むように読みました。 クチヨセのお面ばあちゃんがまた強烈に印象に残りました(笑)! このキャラクター作りもいいですね。
驚きの結末!
あっと驚く、ラスト一行でのどんでん返し。三奈乃さんには珍しいスタイルでは? 巧みに伏線が張られていて、またそれが人間の記憶の不思議さ(『きことわ』とも通じる?)とも結びついていて。うーん、すごい。またもうなってしまいました(笑)。 王子様は嫌い(人魚姫のアンチテーゼ?)。人魚の肉は不老不死の薬ではない。一つ一つのエピソードが全部重なってくるのが見事です。 すごく素敵なお話でした!
品格ある「嫉妬」
指食い女って、激しい嫉妬心の持ち主というイメージでおりましたが、この作品の主人公の端正なこと! 三奈乃さんの格調高い文章の賜物ですね。 だけどその上品さの裏に、やっぱり彼女なりの荒々しさが見え隠れしているようで……その象徴が「指」なんですよね。食いちぎることまではできず、夢の中だけ。それだけに不満は睡眠障害へとつながってしまう。このエネルギー、今にも爆発しそうで、読んでいて怖かったです^^。 今回も完成度の高い作品を堪能させて頂きました!