奇譚草紙

[ファンタジー]

126

21,057

44件のファンレター

奇譚――奇妙な味の短篇、あるいは変てこな短い物語を、ほろほろと書いてみようと思います。

※不定期連載です。

ファンレター

第10話、第11話、第12話

最新話まで拝読しました。第10話「なにそれ」は、結末が思いがけず、驚かされました! 読み返して、王子タイプの男性が苦手、という伏線に納得です。『檸檬』が初恋と言う、文学少女のツキノちゃんのキャラクターも素敵です^^ わたしの身近では、戦前~戦後の日本文学を愛読しているタイプの文学少女(文学青年も)はいなかったので、新鮮に感じます。読書会でも、どちらかと言えば海外文学が好きというメンバーが多いです。わたしが接する、日本文学にお詳しいかたで、真っ先に思い浮かぶのは南ノさんです^^ ツキノちゃんのような友人が、読書会にきてくれたら、会話の幅がぐっと広がりそうで、楽しそうだなと想像しました。

第11話「飴玉」は、見知らぬ男性からもらった飴玉をきっかけに、別の世界へ…というお話。幻想的な設定でありながら、「わたし」が迷いこんだ世界は魔法のような異世界ではなくて、お隣から醤油をかりたり、内職をしたりする狭い部屋なんですね。この現実感ある情景が、もしかしてこっちが現実で、再放送アニメを見ていた方が夢だったのでは…? と錯覚してしまうような、奇妙な生々しさを感じました。貧しいけど、不幸ではなかった長屋の生活が「現実」だと認識してしまったら、「わたし」はもとの世界に戻ってこれなかったのかもしれない、と思いました。

第12話「麦わら帽子」も、第11話と同じく時間と空間を跳躍したお話ですね。この短い文字数で、入れ子構造になった凝った構成が、見事でした!! さらには単に作中作というだけでなく、結末もまったく予想外で…。未緒子はどの道を選ぶのだろうか、と息をのみました。また、タイトルを見て、「母さん、僕のあの帽子」というフレーズが思い浮かびましたが、作中で出てきてうれしくなりました。作中では、北原白秋の落葉松の詩を引用されてましたね。白秋の詩も味わい深いです。読んでいる最中、わたしの脳内では歌曲の「落葉松」(作曲:小林 秀雄、作詞:野上彰)が流れていました。これも軽井沢をイメージした歌だそうで、落葉松に雨が降る情景がうたわれていて、南ノさんの今回の作品にぴったりだなぁと思っています♪♪
余韻あふれる素敵な作品を拝読できて、とても幸せです^^ 次はどんなお話か、引き続き楽しみにしております。

追伸:『ペンギンの憂鬱』を手に取ってくださり、ありがとうございます!! 楽しんでいただけて、ほっとしました。書いて良かった、と報われる思いです^^ 最近のウクライナ情勢がますます緊迫していて、作者のクルコフさんが安全に執筆活動を続けられるように願うばかりです。

返信(1)

mikaさん、一気に三話分も読んでいただき、本当にありがとうございます!
10話の「なにそれ」は、子供の時にアンデルセンのあの童話を読んで以来、主人子は王子にひどい目に遭わされる歴代ナンバーワンのヒロインだとずっと思っていました(笑)あんな仕打ちを受ければ、あの一族には絶対、遺訓として「王子とは結婚するな」というのがあると思ったんです^^ それから、mikaさんが参加されている読書会、やっぱりブッカー賞とか、ノーベル賞とかの外国文学が中心になるのですね。日本文学に関連して、私のことを思い浮かべて下さったなんてすごく光栄です。嬉しい~(*^^*)
11話は、仰る通り、主人公が迷い込んだ世界をできるだけ現実感のあるものにしたいと考えていました^^ 大それた言葉になってしまうのですが、例の『荘子』の「胡蝶」の話みたいな、どちらが現実かわからなくなってしまうようなお話が書けたらなあ、なんて…ちょっと思っていたところがあったんです。そこをmikaさんに「奇妙な生々しさ」があると仰っていただけて感無量です。ありがとうございます~^^
12話は、西條八十の『ぼくの帽子』は男の子のイメージなわけですが、麦わら帽子を被った少女のイメージを書きたいなあ、と前から思っていて、そこからストーリーを肉付けしていきました。麦わら帽子を被った女性のイメージっていうと、mikaさんのアイコンもそうですよね。「Adobeのロイヤリティフリー写真を使用」となっていますが、私の中では、あのアイコンがもうすっかりmikaさんのイメージです^^
ご紹介下さった歌曲の「落葉松」、youtubeで探して聴いてみました。美しい旋律で、歌詞も白秋の詩とはまた違った趣で、すばらしかったです!mikaさんからは、自分が今まで知らなかったことをいろいろ教えていただけて、とてもありがたいです^^
追伸で書いて下さった『ペンギンの憂鬱』、ミーシャがあやしい獣医たちに連れて行かれてしまう部分から、ミーシャの運命が気になって仕方がなくなりました。まさかミーシャにそのまま会えずに終わってしまうとは思わず、最後のページを読んだ後、実は茫然としてしまったんです…^^;mikaさんの書評が続編を少し紹介して下さっていて、それによると、どうやらミーシャは生きているようなので、ちょっとほっとしました。mikaさんの書評がなければ、気になって夜眠れなくなるところでした(笑)
あの作品でも、魅力的な人物たちの日々の生活の裏側から、複雑で不気味な政情の影が滲んでくる感じがありましたが、現在のウクライナの情勢を見るにつけ、本当に胸が痛みます。でも、もし『ペンギンの憂鬱』という作品を読んでいなければ、ウクライナ関連ニュースをこれほど身近に感じることはなかったはずで、改めて文学の力を感じました。すばらしい作品を紹介していただいて、mikaさんには本当に感謝しています。