奇譚草紙

[ファンタジー]

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50件のファンレター

奇譚――奇妙な味の短篇、あるいは変てこな短い物語を、ほろほろと書いてみようと思います。

※不定期連載です。

ファンレター

叙情豊かな美しさを堪能

最新話「声」、拝読しました。年を重ねた女性の心のうちが、叙情豊かにつづられていて、誰かに宛てた手紙(女学生時代の友人とか?)を読んでいるような気持ちになり、どきどきしました。自分語りの小説は、主人公は誰に向けて語っているのか、気になってしまいます^^
初対面の初々しさがかわいらしく、「あの方」の声が自分の中でずっと響いているというのが、なんとも素敵ですね。お相手に心ひかれている様子が伝わってきました。勝手ながら、落ち着いた低い声を想像して読みました。
新婚で幸せでいっぱいの、まさにその時に別れを予期してしまう、とは本当にかなしいです。「さびしい花だね」という言葉が、一番心に残っている声というのも切なく思います。咲いている花を見て、「さびしい」と思うときって、どんな気持ちなんだろうと思ってしまいました。
美しい伊豆の海を背景に、女性の心情が詩情豊かに語られていて、石牟礼道子の『椿の海の記』を思い出しました^^

また、本作の言葉づかいの美しさ丁寧さが、とても清々しいですね。こういう美しい言葉づかいは、最近のラノベではまずお目にかかることがなく(女性向けラノベでは公爵令嬢が主人公だったり、身分社会で高貴な身分の登場人物がよく描かれるのですが、話し方はふつうです)、日常でも聞く機会がない(ビジネス敬語やコンビニ敬語しか日常では耳にしない)ですよね。『フレイグランド・オーキッズ!』も言葉づかいがきれいだなと思って読んでいますが、あちらはやはり若々しい感じがするので、本作の主人公の品のある語り口がとっても美しく感じました^^

腰痛の方はいかがでしょうか? どうぞご自愛くださいませ。次回も引きつづき楽しみにしていますね!

返信(1)

mikaさん、ご丁寧なご感想、感激しました!ありがとうございます(*^^*)
この「語り」について、自分で書いている時は、特に「手紙」というふうには意識していなかったのですが、でも、mikaさんのお言葉を聞いて、確かに手紙のようでもあるなあ、と思いました^^
昔の人は長い手紙を書いたんですよね。今はメールとかlineとかで簡潔に済ます癖がついてしまっていますけど、おかげで長い自分語りはできなくなったし(lineで自分語りはできないですよね笑)、それを読んでくれる人もいなくなってしまったのかもしれませんね…。
それにしても、mikaさん、ライトノベルから石牟礼道子(『苦海浄土』の作者ですよね)までお読みになるとは、いつもながらmikaさんの読書の幅に圧倒されます^^

『フレイグランド・オーキッズ!』も、続けて読んで下さっているんですね、本当に嬉しいです!(^^)
昔の人の文章を読んでいると、本当に「きれいな日本語だなあ」と感じることがよくあります。私の文章などはまだまだなのですが、「本作の言葉づかいの美しさ丁寧さが、とても清々しい」と過分なお褒めの言葉をいただき、恐縮しつつ、舞い上がっております^^
それにしても、「コンビニ敬語」という言葉があるとは知りませんでした。「●●円からお預かりいたします」の類でしょうか…^^;ビジネス敬語も、広義のお客に対して使うという意味で共通点がありそうですが、そういう敬語とは違って、昔は女性が自分の夫に対しても敬語を使ったりするところがあったんですよね。まあ、これは当時の女性の地位の問題や性差別の問題などとも関わってしまうマイナス部分はもちろんあるとは思うのですが、でも、純粋に日本語の響きとして「美しい」というのも事実で、その点を全否定してはいけないかな、とも思います^^

腰痛の方は、仕事で外に出るようになってから、かえって大幅に改善しました。やっぱり、運動不足というのが一番ダメですね。前回mikaさんが教えて下さった体幹を鍛えるワークアウトを、ネットで調べて(笑)少しずつやってみようと思っています。
やさしいお心遣い、本当にありがとうございます(*^^*)