その他大勢(2024.6.2)
文字数 177文字
煮え切らないから
ごった煮にされた
その他大勢は
その他大勢だということ
その他大勢のひとり
としても認められない
お前の代わりなんて
いくらでもいるから
と怒鳴ったあいつと
一緒に煮込まれ
だんだん溶けていく
熱くも
痛くもない
もはや
僕は存在
しないのだろう
その他大勢は
何も考えなくていいから
ラクチンだ
はい
できあがり
大きな鍋から
一気に捨てられる
どうやら
社会の肥料になるらしい
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)