本を読む(2024.6.28)

文字数 226文字

本を読む
時間さえ
ない日々
が続いて

ついには

行き詰まり
山の頂きに
手を伸ばす

買ったまま
開かれない
本の山は
いつ崩れても
おかしくないのに
不思議と均衡を
保っている

そっと
開いた
分厚い自叙伝は
作家の息づかいが
聞こえてくる

心が
落ち着く

忙しい
とは
心を亡くす
とは
よく言ったものだ

時間が
あるから
本を読む
ではなく
時間が
ないから
本を読む
べきなのだ

心が
生き返る

久しぶりに
インスタントではなく
豆から挽いてみようか

飲み終えたら
仕事に戻ろう

僕は
本に
救われた

ずいぶん
放置していた
にも関わらず
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