夜、叫ぶ(2024.6.17)

文字数 441文字

枕に
顔を沈め
叫んだら
落ち着いた

最近、不安と不満が怒りの沸点に達して
叫びたくなる夜が増えたのは
人間関係の沼にはまり
自分ではどうしようもない毎日で
いつも苛々しているからだ

ボクも
アイツみたいに
鈍感だったら
楽だろうに

我が道を行く
ことで
周りがどんなに困っても
気にしないアイツが
心底憎らしい

枕に叫んでいる言葉は
書くと名誉棄損で訴えられるので
ボクと枕だけの秘密

階段から
突き落とす
夢を良く見る
ようになったので
アイツの後ろを
歩かないようにしている

ときどき
夢と現実が分からなくなる

夢だと思って
突き落としたら
大変なことになる

アイツのために
捕まるなんて
まっぴらごめんだ

会社で顔を合わすのも嫌なのに
夢にまで出てくるのは
人間性の悪さを物語っている

夢で
何回も
階段から
突き落としても
また現れるのは
鈍感力の賜物だ

時間の無駄なのに
朝から晩まで
アイツのことばかり考えている

突き落として
目が覚める

今晩は
突き落とした後も
しっかりと見届けよう

二度と
現れないように
息の根を止めてやる

夢の中でも
現行犯で
捕まることはあるのだろうか?
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