夜、踊る(2024.6.18)

文字数 288文字

夜、踊る
一人の部屋でダンスミュージックを聴きながら
誰にも見せられない
盆踊りのような
泥鰌掬いのような

とにかく踊りたくて
身体を動かす

雨乞いではない
ふざけてもいない
真剣に踊っている

涙が
流れる

おかしくて
馬鹿馬鹿しくて

理由は
何でもいい

とにかく
身体を動かして
泣きたかった

カラカラに乾いた体と心に
雨が降る

汗と涙

ここ数日
雨降りだったのに
僕は乾いていた

いつまで
人は人を
責めるのだろう?

殴られている理由は分からないけど
殴り返した

いつから
人は人を
赦すのだろう

殴られている理由が分からないから
殴り返す理由もみつからず
殴られ続ける

いつになったら
人は人を
解るのだろう

僕は踊る
僕は泣く

そろそろ
風呂が沸く頃だ
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