第19話　中　断

それから10年後、オレたち魔刃人(マバイド)の故郷が魔刃界(デイドナム)であることを知る。

程なくして「倭儀ノ役(リトル-バウト)」が勃発した。

幼いオレ(倭齢13歳)は喰うものもままならず、

道端で倒れ込んでいるところを1人の人物に助けられた。

闇刃結社(フォグマ)「惑閃(マドウ)」のボスだった。

そこで世話になる以外に選択肢はなかった。

クリュウズ、フカセ、ホーラというボスが絶大な信頼を寄せるヤツらのグループだ。

仕事に不慣れだったオレのミスをきっかけに、ヤツらの嫌がらせが始まる。

嫌がらせは次第にエスカレートし、生命の危機を感じたオレは組織を抜け出して

是界(ゼカイ)を当てもなく彷徨(さまよ)った。

「機牙刃(ブレイド-ランナー)」がオークションにかけられていたのだ。

「機牙刃(ブレイド-ランナー)」はその数も少なく、

詳細が不明であるが故(ゆえ)、希少価値が高いとされている。

いくらの値がつくか興味本位で見守ることとしたが、

まずその開始価格に驚いた。

価値を知らないバカがつけたであろう桁外(けたはず)れの安値だったからだ。

しかし、その取引方法に驚かされる。

さすがに取引相手が闇倭結社(マフィア)だとは思っていなかっただろうが、

あのリスク回避には目を見張るモノがあった。

加えてあの刀剣(ブレイド)捌(さば)き、たちまち興味を持った。

さすがにアイツ肌の色は変えてるようですが、あの顔は忘れません。

あ、だからってお前らにバトルで負ける気はしないがな。