~3日後:東叡府、高儀崎~
・武琉・・・刀儀師証なし【A級羽坐物:十戒牙】※要修理
【C級羽坐物:白暮】
・神射・・・準1級刀儀師、行程調整役兼後見人
【A級羽坐物:菊連歌】
<☎:電話はこのまま繋いでおきましょう。>
(おおまかな取引場所を2時間前に、具体的な場所を30分前にしか知らせないとは・・・やけに慎重だな。)
武琉と落札者は、それぞれ大きな川を挟んで対峙している。
<☎:商品の確認のためにこちら側へ人を寄こしてください。>
<☎:ただし、歩いて来てください、来るのは1人だけです。>
遣いの男が1人、橋を渡ってこちら側へ向かって来る。
(川幅は約800メートル、橋を渡り切るまで徒歩約10分か。)
(向こうは電磁自動車4台、15人くらいか。)(多いな・・・)
(大きな川には珍しく、この橋は歩行者専用、電磁自動車も使えない。)
(あえて昼間を選んだ、小細工されてもすぐ気付く。)
遣いの男が武琉側の岸に到着する。
<☎:よし、刻証紋をカメラに映せ。>
●刻証紋=本物の機牙刃に刻まれる証紋。
<☎:もう少し拡大しろ。>
!!
「剣片喰」の紋、間違いない!
「真紅創世記」だ!!
遣いの男は、落札者に雇われた魔刃人だった。
武琉が魔刃人の手刀を刀剣で受ける。
神射が応戦し、2撃目の手刀を辛うじて受け流す。
今の攻撃で武琉の刀剣が破壊されてしまう。
魔刃人は神射の刀剣を避けつつ、武琉の懐に入り込みボディブローを喰らわす。
武琉は咄嗟に電性まきびしで足止めし体制を立て直す。
武琉たちは、対岸からの敵の加勢が来る前に逃走を決意する。