第35話 ウィルス
文字数 1,411文字
～同日：東叡府 、日儀光 、伴洲 の店～
・武琉 ･･･刀儀師証 なし
【？級
【Ａ級
【Ｂ級
・
【Ａ級
ここらしいな。
失礼します。
店の奥から若い女性が現れる。
！！
！！
！！
今は|刀改師《コンバーター》業に
●
＝
＝
ヴェドム-ウィルスの除去ですか、できますよ。
やった！ぜひ、お願いします。
これだけあるんですが・・・
！！
4本ですか！？
足りるかなァ、クレミド-ライノ溶剤。
●クレミド-ライノ溶剤
＝ヴェドム-ウィルスの除去に必須とされる唯一の溶剤。
微電流を帯びた溶剤で、材料調達から精製までに相当の時間を要し
かつその精製と取り扱いには精度が求められるため高価。
！！
1本50万ゼル！？
・・・3本中1本は別途後払い、残りはローンで・・・
大変申し訳ありませんが、
現在ウィルス除去に有効な溶剤が不足しております。
お時間をいただければ
どうします？
直接行った方が早そうだな。
～同日：南叡府 、京儀都 の工房～
まず、周辺の金属に被害が及ばないように、特に刀剣 の類 を遠ざけておきます。
・・・
次に感染した刀剣 を常温の真水に1時間以上浸 けて
酸素を遮断します。
・・・
水に浸 けたまま、
微電流を帯びたクレミド-ライノ溶剤を感染部分に
・・・
で、変色したタイミングで、
あ、元の銀色に戻るんですが、水中で布を使って拭き取ります。
このとき、ガラス
・・・
その後、ガラス瓶ごとウィルスを直射日光にさらします。
あとは３０秒程度で死滅します。
へェ～！！
おォ～！！
ほォ～！！
ききィ～！！
4本とも真戒塾 払いにしてもらおうぜ。
・・・
あのウィルスって、本来の色も形状も水銀みたいだったよな。
水銀って常温で液状を保つ唯一の金属らしいですよ。
へェ～、昔は体温計とか電池で使われてたよな。
ヴェドム-ウィルスも何かの役に立てばいいのにな。
ま、ともかくこれで任務は完了ですね。
