ムソルグスキー 交響詩「禿山の一夜」作曲者による原典版(1867年)

文字数 752文字

本作はモデスト・ムソルグスキー(1839~1881)が「聖ヨハネ祭前夜、禿山に地霊が現れ手下の魔物や幽霊、精霊達と大騒ぎするが、夜明けとともに消え去っていく」というロシアの民話をモチーフに1881年に完成した。初演するバラキレフはその粗野なオーケストレーションを批判し、修正を求めたが、ムソルグスキーが修正を拒絶したために、本作が作曲家の存命中に演奏されることはなかった。その後、ムソルグスキーの研究者が1933年に再発見した後、1968年に楽譜が出版され、1980年のクラウディオ・アバドの録音で有名になった。

 

【トホホボイント】「禿山の一夜」というと、リムスキー=コルサコフによる改訂版(1886年)のほうがメジャーであるが、断然この原典版の方が禿山での魑魅魍魎(ちみもうりょう)の大騒ぎの感じが荒々しく表現されている。

①クラウディオ・アバド指揮 ロンドン交響楽団

【ここがツボ】1980年のこの録音で、私を含め多くのクラシックファンが「ハゲの原典版」の存在を知りぶったまげた。

②クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

【ここがツボ】1993年のアバドの再録音。打楽器等、録音がよい。①とは甲乙つけがたい。

蛇足であるが、アバドはマーラー7番を1980年代にシカゴ交響楽団、その後にベルリンフィルと録音しているが、録音を含め断然旧盤が優れている。

③クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

【ここがツボ】映像付きの演奏。

④クラウス・テンシュテット指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

【ここがツボ】1984年のライブ録音。ライブならではの熱量を感じる。

⑤声楽付きで、歌劇の一部。

クラウディオ・アバド指揮 ロンドン交響楽団

【ここがツボ】アバドのハゲへの執着を感じる。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色