第6話 なんと情熱的な! フランク ピアノ五重奏曲

文字数 924文字

 ゼザール・フランク(1822-1890)はベルギー出身のフランスで活躍した作曲家、オルガン奏者。本作は1878~79年に作曲。


【トホホポイント】フランクが56歳のときに作曲したこの曲、もはや情熱的を通り越してエロイ! 作曲にあたって、門弟の1人である25歳年下のオーギュスタ・オルメスとの不貞が影響したという説がある。当時、ヨーロッパ各地で評判となっていたワーグナー楽劇「トリスタンとイゾルデ」の禁断の愛欲の世界に刺激を受けたと思われる。

トホホは、この曲にドはまりしてCDを10種類も購入したが、今回、映像付きで奏者の体の動きを観ることで、作品の素晴らしさがより伝わることが判った。意外なことに、この曲YouTubeで豊作。①~③以外にも、ライブ映像が多数あり楽しめる。

①ノブース弦楽四重奏団 ミヒャエル・ダルベルト(ピアノ)

【ここがツボ】韓国を代表する若い弦楽四重奏団とフランス人のオジサマピアニストとの丁々発止の演奏。オジサマのピアノがかっこいい! カメラアングルが切り替わり演奏の熱気がより伝わる。14:18からクライマックスへ向かい、14:52の「ため」がよい。

②エボニー弦楽四重奏団 ヴィャチェスラフ・グリャズノフ(ピアノ)

【ここがツボ】エボニー弦楽四重奏団は、世界屈指のオランダのオーケストラ、ロイヤルコンセルトへボウ管弦楽団の弦楽器奏者達により構成されている。12:40からの1楽章のクライマックスには興奮させられる。

③ジョシュア・ベル(Vn)、今井信子(Vr)他

【ここがツボ】ベルは米国のグラミー賞を受賞した人気ヴァイオリニスト。髪を振り乱しての熱演。

④ベルネード四重奏団 サムソン・フランソワ(ピアノ)

【ここがツボ】音源のみ。サンソン・フランソワはフランスの破天荒なピアニストで、ショパンで名演奏の録音を多数残している。この録音をした1970年に46歳で亡くなった。伝説のピアニスト参加の貴重な録音で、録音が古くテンポも遅いが味わいがある。

「室内楽」の中で、弦楽四重奏曲のような弦楽器だけの編成は自分には物足りない。ピアノが加わった曲が迫力があり、華やかで好き。このフランクの他には、ブラームス、シューマン、フォーレに名曲あり。
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