第1話 爽快! チャイコフスキー「悲愴」第3楽章

文字数 1,155文字

チャイコフスキ― 交響曲第6番「悲愴」第3楽章 9~10分

【トホホポイント】

 私がクラシック音楽を聴き始めたのは中学生からで、初めて購入したLPレコードはホルストの「惑星」だった。その次に好きになった曲が「悲愴」。特にテンションがあがる3楽章が大好きになり、自室で家族にも見られないように、曲に合わせて指揮をすることで、思春期のモヤモヤを発散していた。自分の好みとしては、クライマックスでテンポを落とす演奏が好き。極端な演奏の筆頭はゴロワノフで34:05から。

 この大好きだった曲がつい最近までトラウマ曲になっていた。その理由は、この曲の演奏に学生オケで1回、その後市民オケで2回ファゴットで参加したのだが、いずれも1楽章冒頭のソロを失敗したからだ。現在は奏者引退で、自分の音程がダメな録音も懐かしく聴けるようになった。

 今回映像を見まくったのだが、アマチュアオーケストラもありその中で、冒頭のソロをかなりミスっている演奏を見つけてしまった。その奏者は動揺し、その後もミスを連発。この映像が1年で1.9万回再生されている。同情を禁じえないところだが、つい10回ぐらい見て、『人の不幸は蜜の味』としてしまった私は、ちょっと腹黒。

 この曲はYouTube上で小澤征爾、朝比奈隆、バーンスタイン、ショルティ、スヴェトラーノフ等巨匠指揮者の映像が百花繚乱。その中から、悩んで下記5つを選択。


①カラヤン指揮 ベルリンフィル

【ここがツボ】カラヤンがスパーカーのようなベルリンフィルを颯爽とドライブしている。5:30からティンパニの強打がいい感じ。

②西本智美指揮 ロシア交響楽団

【ここがツボ】指揮者のビジュアルを際立たせた映像。きりりとした表情が美しい。

③ユーリ・シモノフ指揮 モスクワフィル 2020年

【ここがツボ】5:36の金管奏者の咆哮に思わずボリュームを下げた。このオジサン達の音量は、何デシベルあるのだろう?踊る指揮者もこの時79歳。さすがに動きは少ないが決めポーズは健在。

④ニコライ・ゴロワノフ指揮 1947録音 第3楽章は28:04から  

【ここがツボ】34:05からの第3楽章の終わり方に注目! ゴロちゃんは、他の曲でも怪演多数。

⑤スヴェトラーノフ指揮 ソヴィエト国立響

【ここがツボ】6:05からスヴェトラ御大が……

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色