第34話

文字数 345文字

「遅くなって申し訳ありません。」
『いやいや、大丈夫?とりあえず、なにか食べましょう。』
私は吐き気が続いていたため、とても食べられる状況ではなかった。彼のところはお父さん、お母さん、妹がきていた。

『この度はうちの息子が…申し訳ありません。』
「いえいえ、妊娠は一人ではできないですからね。これは二人の責任なので。謝るとかはなしでいきましょう。まあ、生むって言ってるしできることは応援してやりたいですけどね。」
『そうですね。ただ、お母さんも生活大変でしょう?女で一つで子育てしてきたって聞いてますし。女が働きながら子育てするのは中々………ね。』
「……………………私は正社員で保育士でしたからね。女でも働きながら子育て全然できましたよ。」
彼のお父さんは悪気なく、女は……女なのに……と言う人だった。
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