第4話

文字数 620文字

『今年のカウントダウンどうするの?』
「今年は東京のカウントダウンに何か参加しようと思ってる」
『したら一緒にカウントダウンする?』
「うん」
『23時くらいに横浜までこれる?俺、バイクなんだよね』
「分かったー」
東京での初めての年越しを彼と一緒にすることになった。
会うのは初めてだったが写メを交換していたためすぐ合流できた。
「でかっ」
『ちいさっ』
お互いの第一印象だった。

『5.4.3.2.1.おめでとー』
広場みたいなところでたくさんの人たちとカウントダウンをした。
「明けましておめでとうー」
『おめでとう』
「始発までかなり時間があるね」
『うん、どうしようか…』

彼は東京の人だったしカウントダウンも誘ってきたから、その後も考えていると思っていたから『どうしよう』と言われ…考えてへんの?!って驚いた。

しばらく無言の時間が続いた。
『あー…じゃぁ、俺の地元行く?横浜からならそんなに時間かかんないし』
「あー…うん…」
『じゃぁ、バイク取りに行こう。バイク乗ったことある?』
「スクーターとかならあるよ」
『したら単車は初めてか。ちょっとだけ改造してるから足乗せるとことか、気をつけてね』

2人乗りのバイクにカバーを被せて後ろの座席がなくなっていたので、カバーに跨がるようになっていてかなり座りにくかった。

『ちょっと準備するから』
彼は手袋をしてマフラーをして暖かそうな帽子を耳までかぶっていた。
私はマフラーしかなかったのでその時は自分だけ暖かくして嫌な奴だと思った。
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