第18話 囚われの王子 

文字数 2,725文字

王国の北に妖魔の館がある









バタバタバタバタバタ........







バタバタバタバタバタバタ........







バタバタバタバタバタバタ........









輪羽くんは、城から出て月嶋くんを探し出すために、バトルコプターに乗って、城から東の方向へ向かって飛び、月嶋くんの行方を探していた。







輪羽「王様にもジェンオールにも誰にも言わずに、勝手に来ちゃった、、、、。月嶋君がやっぱり心配で、、もしかしたら妖魔に捕らえられていたらと考えてしまったり、そうなる前に、みつけださなきゃ。いてもたってもいられなくて、探しに出てきちゃった。



かなり来たな。砂漠地帯に突入しちゃった。危険かな。
何かあったら、アチャクイちゃんが貸してくれたこの弓矢で、応戦するしかない。」











すると一人の人影が、遠く向こうの砂漠の中にみえます。










立ち尽くしている。









グゥィーーーーーーーーーーーーーン!!!!







低空飛行して、近づいてみる輪羽くん。










輪羽「あれ?




月嶋くんに似てる!


、、、、、 月嶋くんだよ!あれ!




おーーーーーーーーーーーーーい!!!!!





つきしまくーーーーーーん!!!!!!







やっと会えたよ!!!!
うぇ~~ぃ
うれしいよ!!!!!!」







輪羽くんがバトルコプターを定着させ、降りて、月嶋くんのそばに走って駆け寄ります。





輪羽「やっぱり月嶋くんもこっちの世界に来ていたんだね!! 心配してたよ。いつまでたっても、Mon城に来ないから、、みんな 探してるよ。さぁ、城に戻ろう。」








月嶋「ワウ、、クン」







輪羽「うん。俺だよ。 大丈夫? 疲れちゃってる? 砂漠にどのくらいいたの? 水分補給しなきゃね。ご飯食べれていたの? 早くバトルコプターに乗ってMon城へ一緒に行こうよ!! みんな待ってるよ! そうそう、今日は収穫祭だからいつもよりご馳走もたっぷりあるんだぜ。うぇーぃ♬.*゚」




にこにこしながら輪羽くんが月嶋くんの手を握り、バトルコプターに乗ろうと手を引くと、













月嶋くんが歩き出しません。







輪羽「 ど、どした、、? 疲れちゃって、動けない、、? 月嶋くん、、 そしたら、いいよ、少し休んでから ゆっくり また動き出せばいいから。無理しなくていいんだよ。ここで少し休むか。」





輪羽くんが優しく月嶋くんに言います。










月嶋「 ワウ、、クン、、 オレノトモダチ、
ナカマ 」




輪羽「 うん。そうだよ。」





なんか月嶋くんの様子が、いつもと違う、変だと気づき始めた輪羽君。



輪羽 ( そういえば血色も良くなく青白い肌、、
月嶋くんずっと目が伏し目がちだから、体調悪いのかなやっぱり、、。)






輪羽君がそんなことを考えていると、、
月嶋君が輪羽君の頬に 鋭く冷たく光るナイフをあてた







輪羽「 ん?」









月嶋「 ワウクンハ オレノトモダチ オレノイウコトヲ キイテ」










ただ事ではないことが、起きている。









どう動いたら 正解か 輪羽君は、脳みそフル回転で、高速で考える。
状況を 急いで冷静に 飲み込もうとする。




輪羽 (まずは月嶋くんの言う通りにしよう。
信じ難い、、友人にナイフを突きつけられるとは。
いつもの月嶋君の様子と全く違うし、
身の危険を感じる。)







輪羽「 わかったよ、俺達は友達だよ。
月嶋君の言う通りにするよ。」





二人はバトルコプターに乗り込むと、
月嶋君の言う通りに、輪羽君は王国の北へ、方向を決め、飛び進むことにした。











バタバタバタバタバタバタ........








バタバタバタバタバタバタ.......










段々、空が暗黒色の雲に覆われ、バトルコプターは不気味な森の中に突入した。








その中に真っ黒い館が見えてきた。















輪羽 (まずいな、、。)








輪羽君は察した。









輪羽 ( 月嶋君はもう、俺らの知ってる月嶋君じゃなくて、妖魔によって、精神をコントロールされている。 そして このままだと俺もそうなる。
しかし今夜は半月だ、まだ妖魔の力は発揮できないだろう。)








バトルコプターから降り、館の中に入ると、 広い応接間の真ん中に 長テーブルと椅子が何脚かあり、その一番奥の誕生席の所に、綺麗な女が一人座っていた。


















マール「あっら~ まさるくーん、、 おかえりなさい


お友達 見つけてこれたのね


えらいわ。 そういう真面目なところ、素敵よ」










輪羽 「月嶋君 ひそひそ、、
だ、だれ?」










月嶋君は答えません。









輪羽「 よ、妖魔、だよね、、ひそひそ」










マール「何をひそひそとコソコソ話をしているの? 」



月嶋「マールサマ、 ワウクンヲ ワルイオウサマカラ マモリマシタ」



マール「そうね、これで王様から離れることが出来たから安心ね。ワウ君、はじめまして。私マールと言います。ゆっくりくつろいでいってね。」






輪羽「 何を言ってるんだよ、、王様は悪くなんてないよ。月嶋君、戻ろう。Mon城に。」










輪羽 ( 月嶋君の冷たくなってしまった心を どうやったら 開くことが出来るの。。

もう俺達のこと忘れちゃったの。。?

月嶋君はずっと俺らの友達だよ。

月嶋君の心が穏やかで、俺たちのそばに戻ってきてくれますように。)







輪羽君が月嶋君の手を引っ張ります。ヒソヒソ声で話します。





輪羽「月嶋君、あいつ 妖魔だよ。 妖艶で綺麗でちょっとエッチで、 王様の座を狙ってるって、ジェンオールが言ってた。全部当てはまるもん。月嶋くんの様子も変だよ。。。。」






妖魔マールが、月嶋君の手を引っ張る輪羽君の手に向かって、紫色の光線を放ちます。






輪羽「いでっ!」








月嶋君の手と輪羽君の手が離れます。








輪羽君はアチャクイちゃんに貰った弓矢で、
もしかしたら妖魔を退治できるかも、怪我くらいはさせて、ダメージを与えたら、そのうちに逃げれるかもと考え、

即座に弓矢を背中のバックから出し、妖魔目掛けて放っちました!!!!!!!!!






シューーーーーーン!!!!










輪羽くん (当たれ!!!!!!)









しかし残念ながら
いとも簡単にはらいのけられ、、、








マール「優しく接してあげたのに。
このちょこざいが。うっとおしい。
余計なことを色々と、しゃべるし。

まさるくん、満月の夜まで、輪羽君を
閉じ込めておきなさい。
閉じ込めておけば
お友達を王様から守れるからね。」






月嶋「ハイ ワカリマシタ」





輪羽「おいおいおい、、 なにすんだよ!!

月嶋君、早く戻ってよ、いつもの月嶋君に。」




月嶋君がまた輪羽の頬にナイフをあてます。

















ちーーん‎( ꒪⌓꒪)




そして牢屋に輪羽君は入れられ、
厳重に鍵をかけられます。








月嶋「ワウクン コレデ モウアンシンダヨ

オウサマガ キテモ ココニイレバ

ミツカラナイヨ」











マール「これで、二人目かぁ。私が王の座に付く日、そうと遠くはなさそうね。」











つづく

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