第17話 華やぐ収穫祭の夜

文字数 6,696文字

トランペットのファンファーレが城中に鳴り響きます




パパパッ パパパパパーーーーーーン!!!







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この日のために、音楽隊を呼び、バイオリンやチェロ、ピアノ、フルート、クラリネット、トランペットにトロンボーン、パーカッションまで引連れて、華やかにオーケストラが調べを奏て、今夜はMon城の中は、音楽で溢れていました。






大広間では、みながドレスアップして、賑やかに弾け飛んで、時に規則正しくフォーマルなダンスをおどっています。






皆が、このフェスティバルの日を待ちに待って、この日を迎え、収穫の喜びを分かち合い、お互いの豊作までの労働の日々を労いました。







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少し堅苦しくなってきたトナカイクイーンは、内藤くんを誘いました。









「ang様、私、ちょっと疲れちゃった.. 一緒にちょっと抜け出して貰えませんか...?」







内藤くんは、うなずいて「良いよ」っという表情すると、トナカイクイーンが進む方向に、内藤くんも後について、行った。












2人は大広間をさっと抜け出し、少し進むと、通路を挟んでカーテンがあり、 そのカーテンを開けると隣の部屋に繋がっていた、そこに入って、2人は一息ついた。











トナカイクイーン「ふうー。。ちょっと疲れちゃいましたね、、、。 王様はご機嫌ですね。 こんなに沢山の人が集まるなんて。王様への民の信頼は 厚いって事が、よくわかりますね。
ねぇ、...ang様 、その踊り、ちょっとふざけてますよ(笑)」






内藤くんは、隣から聞こえてくる音楽に合わせて、トナカイクイーンを楽しませようと、とぼけた おふざけダンスを踊ってみせた。






ここの部屋にも テーブルの上に料理がいくつか
あり、支度していた時、大広間に運ばず、ここに置き忘れてるのだろう。








内藤くんはフォークにグリルチキンを刺すと、にこにこしながら、トナカイクイーンの顔の前に差し出して、 食べる? ん? って言ううなづく仕草をする







トナカイクイーン「ang様、踊り疲れてちょうどお腹が減っていたの。ありがとうございます笑 やっぱりやさしいですね..♡」





トナカイクイーンは、フォークを受け取り、チキンを食べた 美味しくて 笑顔が 弾けた。





内藤くんも一緒に自分のフォークを取ってチキンを頬張った。








トナカイクイーンがワインを飲みながら話す









「ang様 、噂の妖魔の居場所、北に住んでること突き止めたって聞きましたよ どうやって攻撃しますの?」






内藤くんはりんごジュースを飲みながら話す






「うん。居場所は分かるんだけど、どうも東や西や南に転々と移動して 普段は身を隠して占い師をやってるらしい。



戦う練習と訓練を日々、エンジンとR.Bとしてるのだが、妖魔が本当の姿を表さなければ戦いようがなくて、、。」









トナカイ「王様が国中にこの収穫祭の開催を知らせたから、妖魔もきっと、今夜の収穫祭のこと知ってると思うの。



王に近づく絶好のチャンスだと思うの。



だから私この城の中に、その占い師が 来てると思うわ。


ang様..
王様を守らないとですね。
もし現れたら 戦うわ、私も。
ang様 私も協力したいから
何かできることがあれば なんでも言ってくださいね。」







内藤くんが うなずく。








トナカイクイーンが、口の中のチキンが終わると、使っていたフォークをテーブルに置き、内藤くんの顔の近くに近づきます。






トナカイクイーン「angさま....久しぶりにお会いできて嬉しいんですよ、わたし。」





トナカイクイーンがそう言うと、目をつぶってキスを待ちます。






内藤くんは、困って慌ててしまって、、あたふたします。





「お、お、俺、彼女もいたことないし、、トナカイクイーンちゃんのこと可愛いと思うし、好きだけど、どうしていいかわからないよ。汗」



「...あら? ang様、なんか、雰囲気変わりましたね。 前はもっと積極的だったのに、、。
どうしちゃったんですか?
...前は『オイラはヌルヌル学園だかヌレヌレ学園の出身で、5000円ポッキリで学園で学んできた力を 今ここで発揮する!』なんて言って(笑) 張り切ってくれてたのに♡
また お頼み申したいのに..♡
私の魅力減っちゃったのかしら..
あーぁ、肩も凝っちゃってて、肩もみもしてほしいのですが..」






トナカイクイーンちゃんが内藤くんにさらに近づきます。



内藤くんは 真っ赤な顔をします。








ト「ang様ったら.... かわいこたん♡」




ト「ang様、お胸は神聖な体の部分です。
もしang様の手が、清く美しく汚れていなければ、どうぞ、恥ずかしがらずに してみせてくださいませ。」









内藤くん「..........」










内藤くんがトナカイクイーンのお胸に手を近づけます。






あと数センチで触れようとしたその時です。









カーテンが シャーーーっと。








「!?」











立ち尽くすトナカイクイーン。
両手がその位置で固まったままの内藤くん。
2人がカーテンの方を 驚いて見ます。











ジェンオール「あっ、、、 これは、、失礼 。(汗)
続きをごゆるりと。」






シャッ。







すぐさま、カーテンが閉まる。









......









ト「 ふふふ♡ 突然のお邪魔に驚いちゃいましたね..
さぁ、ang様 つづきを、、。♡」









内藤くんは見た目は大人だけど、心は中学一年生なのです。













やっぱり内藤くんは、
トナカイクイーンちゃんのお胸に
触れることはやめ、
ほっぺに優しくキスをしました。










☆。.:*・゜










トナカイクイーンちゃんは、少し期待はずれ、拍子抜けといった表情をしましたが、angがほっぺにしてくれたキスによって、なぜかとても心が温かくなって、トナカイクイーンちゃんは、優しいangのことが、さらに好きになっていくのが、わかりました。








─────────






ジェ「王様、Daoka伯爵とkarikari殿がいらっしゃいました。」







「お久しぶりでございます、お目にかかれて光栄です王様、王妃様。」








「Daoka伯爵とその友のkarikari殿、遠土はるばるお越し頂き、感謝致します。変わりなく元気そうでなによりじゃ」








王妃「ご機嫌麗しく」







Daoka伯爵とkarikari様は、昔からの王様の友人で、ang達がこの世界にいた頃、月に1回、王様の息子達に戦術や戦う練習を Daoka豪邸にて、泊まりがけで 指導をしてくださっていた。









今夜はang様は?








いや城の中にはいると思うのだが、Daoka様が来るから、近くにいなさいと言ってあったのですが、、








エンジンも.RBも、MR.Gも元気ですかな?







ええ、Daoka様、








王、この度は収穫祭にお招き頂きありがとうございます。風の噂であなたのことを狙っている妖魔がいると聞きました。 私が昔、隣国のMIRARI王から、もしもいつか 何かとてもない悪の力がこの世を支配しようと危機が訪れた時に、使ってくださいと、言われて、頂いたものがございます。これが役に立つかは分かりませんが、、。ぜひとも お納めくださいませ。」






そうDaoka伯爵が言うと、短剣の入った箱を王に贈った。 短剣の刃は、鋭く光っていて、柄の部分には青色のドラゴンが巻きついているデザインだ。







王「ありがとう。このような大切な物を。感謝する。
きっと国のために力になってくれるだろう」






王妃「Daoka伯爵。
今夜は存分に 美味しい料理と美しい音楽、楽しんでいってくださいませ。」






ジェンオール「王様 王妃様、次は、、隣国の王子様、Ayamina様がいらっしゃいました」







ayamina「叔父上、お久しぶりでございます。」




王「ひさしぶりだな。ayamina王子。元気でおったか? 兄は元気か?」




ayamina「はい、父上も元気にしています。父上は公務があり私だけの出席となりますが、父上も今日はこちらに参加し、大事な兄弟と会い、感謝の念と共に、収穫祭を祝いたかった。兄上、王妃様に、敬愛の意を込めて、この収穫祭を隣国から祝福しますと申しておりました。私が代わりに父上の気持ちをお申し伝え致します。」







ayaminaは、王の兄の子供で、ang達の従兄弟にあたる。
ayaminaは、さっぱりと清々しく明るく みなに平等に分け隔てなく愛情を注ぐ性格で、ang達にとってみても、頼れる隣国にいるもう1人の兄弟といった存在だ。






王妃「ayamina王子、ごきげんよう。お兄様もAya王妃様もお元気とお伺いしまして私も嬉しく存じます。ぜひお帰りになった時は、またお会い出来る日を楽しみにしていることをお伝えくださいませ。

angが、ayamina王子とフレチャをいつかやりたいと、いつも言っています。今回お会いできて、きっと喜びますよ。どうぞ、息子達とまた、遊んだり、剣術を教えてあげてくださいね、ayamina王子。」








ayamina「はい。王妃様。父上母上に伝え申します。 母上も王妃様と久しく会っていないので、お会いしたいと申しておりました。
わたくしも、ang達に会えるのを楽しみに参りました。昔は、月が半月のころ、いつも私達は、一緒にずっと戦ってきました。今はお互いに忙しく離れてしまいましたが、今でもずっと私たちは同志であり、兄弟であり、友人です。」



王「ayamina王子、感謝する。今回の訪問期間、存分に息子達と充実した時間を過ごし、楽しんでお過ごしください」



ayamina王子が膝まづいて、敬礼する







ayaminaは剣術にかなり長けていて、ang達の憧れなのでした。
























──────





城の入口に一台の馬車が止まり
艶やかな肩を出し、胸元も広く開いているデザインの真っ赤なサテンのパーティドレスに身を包んだ 黒髪の淑女が、降りてきた

黒光りする漆黒のダイヤモンドのネックレスもしていた、少しそれが薄気味悪いが 女の美しさで 人はそれを気にならなかった








なんとも美しく 人目を引いた









すぐ何人もの男が寄ってきて、
今宵は一緒に踊りませんか、
飲み物は何が好きですか?お持ちします、
わたくしは東の町の者です、貴方はどちらからいらっしゃったのですか?
と口々に女に話しかける








「 ごきげんよう 」







女は そう言うと、
ごめんなさい、会ってすぐに口を開いて多く話すのは下品ですので と言わんばかりに 静々と うつむき加減に 城へ入る。













____


(今夜は攻撃はしない。 あの老耄王をこの魔力を使って仕留めるなど 容易い。ただ周りに何人かの邪魔者がいる。それらを先ず、味方に付けなければ。私一人きりでは、勝てない。)

















王様の側近だと分かると、女はジェンオールに近づく。







女「この度は収穫祭おめでとうございます 王様にお目にかかれまして、光栄でございます。私はマール・と申します。商人をしております。
王様のご機嫌は麗しくお過ごしされていると拝見致しまして 私も今夜は喜びで胸がいっぱいです
今年は作物も例年より豊かに実り、これも王様の民への愛のある国営の賜物かと存じます」






ジェンオール「ありがたきお言葉。 感謝祭を あなた様も心ゆくまで楽しんでいらっしゃって下さい」





女「ところで、私小耳に挟みまして、、
近頃 妖魔が王の命を狙っていると
私その話を聞いて、怖くて怖くて夜も眠れませんの..」






ジェ「そうなのです、本当にそのような悪魔がいるようで、しかし安心してください、いま、その妖魔を退治するために選ばれし戦士たちが毎日鍛錬な訓練をしています。必ずや 悪魔を退治致しますので」






女「まぁ!お心強い。ぜひ その戦士たちにお目にかかりとうございます 私からも 応援と感謝の気持ちを伝えたく存じ上げます。」






ジェ「そうですか、、その言葉を戦士たちが聞いたらきっと励みになります。 しかしどの者が戦士だということは 言うことができません。申し訳ありません。戦法は水面下で静かに進んでまいりますゆえに。」












女(チェッ)






女「そうですよね、広言に言えませんよね。簡単に教えて、それが広まり、敵の耳に入ったら、敵に手の内をみせていると同じことになりますものね。ごめんなさいね、気が回らず、失礼致しました。」






ジェ「いえいえ、あなた様のお気持ち、必ず戦士達にお伝え致しますよ、ありがとうございます。」







女「ありがとうございます、それでは
失礼致します」











女はそこから離れて 柱と背の高い観葉植物が近くにある、陰に隠れる席に座って、皆が踊っているのを しばらく眺めていた









さっきのあの側近に話しかけてくる男が、きっと出てくる。きっとそいつが「戦士」だ。
現れるのを待つ。──────








────────────





──────









米澤君がジェンオールのところへやってきました





米澤くん「ジェンオール、輪羽くんがみえなくて、、。どこに行ったか知りませんか、、?」





ジェ「はて、、そういえば、私もしばらくお目かけしていません。、、輪羽様、どこへいらっしゃるのか?どうされましたかね..」






ほのか「ヒーラーちゃんが昨日から旅行に出かけてるよ。もしかしたら輪羽お兄ちゃんも、ヒーラーちゃんに、ついてっちゃって、旅行行ってるんじゃない?」





ジェ「いやはや収穫祭というのに、、困りますねぇ」



















女 ( どうやらあの側近に近づいてずっと喋ってるあの男.....。 あの男が戦士のひとりね。







みーーつけた♡






......戦場香水隊・出動♡)













女が米澤君に近づいた












わざとぶつかって、きっかけを












ドン!!












女「あっっ あっ ぁあんっっ♡
ぃたい! んうん...ぅん 」










米澤くん「だ、大丈夫ですか、、お怪我ありませんか?すみません、よそ見をしていて(汗)」








女「 い...いえ... 私の方こそ...。 ヒールが高いから、くじいたみたいで、、。背伸びして こんな高い靴履いてくるんじゃなかったわ、、はずかっすぃ... プチはーと♡」








米澤くん「歩けますか?」








女は 歩けないふりをする









女「 ぁ....あん♡ だめ.....かも... 痛くて♡ 難しそうです... 涙。ぽろぽろ。ぽろりん。ぽろりんちょ。」









女が、前かがみになると
ふんわりぽよよんぷるんとした
たわわに実った白色の美しい果実が
今にもこぼれ落ちそうに
真っ赤なドレスから見え隠れします





米澤くんはドキッとして目のやり場に困ります





米澤くん「どこか端に行って、座るところないかなぁ、、あそこがいい。ちょっと失礼しますね」






米澤君が女をバルコニーにあるベンチまで お姫様抱っこをして連れていきます






女「 すみません、運んでもらってしまって...重たくないかしら..(ちょっとお姫様抱っこだなんて..どきがムネムネ うっぅーーん♡)」







女の香りが 香水なのか髪の匂いなのか あまりにもいい香りなので
米澤君はふらつきそうになり 余計な気持ちも
湧き上がってきそうになりますが
自制し、しっかりベンチまで運ばなきゃと思います






2人がベンチに座り、
夜風がさよさよと吹いて、夜の静けさを感じます。今宵は、空には星達と半月が出ています。










二人は演奏隊から少し離れたところにいて、音楽や 楽しげにはしゃぐ民の声が 遠くで聞こえてきます。









女 「 毎日なにをされてるの? 王様のお知り合い? 」







米澤くん「 魔女がいるという噂があり、退治するために日々訓練中なのです 」








女「 まぁ ステキ。 でも大変ですね、がんばっていらっしゃるのね。 その魔女、、倒せるといいですね。 また お会いしたく存じ上げます。奉って早漏。会っていただけますか、、?




今度、私、満月の夜の日が都合が良くて。。 」








誘われたら断る理由もないし、断ったら失礼かと思い








「はい、いいですよ。承知ザウルス。ドスン、ドスン。」 と 答える米澤くん














女が米澤くんの小指に自分の小指を絡めてくる。









女「 嬉しい♡♡ 2人っきりの秘密ですよ
指切りですよ
指切りげんまん•*¨*•.¸¸♬︎
嘘ついたら..
針千本のぉーーーます•*¨*•.¸¸♬︎♡」






おめめキラキラん☆。.:*・゜





ぱちくり。ぱちくり。♡♡♡











真面目な米澤くんは、誰にも言わずに、その日まで過ごす事になる。。











女 ( あっはっはっは。なんて ゆかいな夜なのかしら。







フッ。




戦士なんて言うけれど、チョロいもんね




本当に戦士なのかしら?




なんだか話をしていても、まるで、最近戦術を学び始めた子供のような 感じだったけど、、。)















つづく
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